夏01 2004.06.05 <ワードマーキング読解>教材

(元:2004.06.05)
それほど時間をかけずに、でもいろいろな気づきを得な
がら、無理なく、読解の見抜く目を磨き、論理的な脳の
しわが増えていったらいいですね。情緒的な部分も心の
ひだが深まることもあるかもしれないし。
急ぐ人は少しペースを上げればいいし、たくさん点数が
欲しい人もそれなりのトレーニング量を積めるようスケ
ジュール決めをすれば可能だし、理解力がすぐれた人は
それこそ「目からウロコが落ちる」ように一日でガラリ
と変わることもあるかもしれない。
あわてずに、でもしっかりと、手を使って目と頭を(そ
して心を)磨いてみませんか。大ざっぱな性格で、作業
ののろい私でよければお手伝いします。ではでは。

夏02 2004.06.08 たとえていえば視力1.5

(元:2004.06.08)
ありのままに目の前のモノを見る、というのは一見簡単
なようで実はむずかしい。二十年近く生きてくると、意
識・無意識にかかわらず、自分なりのモノの見方や価値
観が身に付いているから。同じコップ一杯の水も、詩人
と役人では見方も受け止め方も違うだろう。(善悪や上
下をいっているのではない)
同じように、文章に書かれていることをそのまま読み取
るということも難しい。読む目が、近視だったり、遠視
だったり、中には乱視や、はたまた色のついたサングラ
スのヒトも。同じ文章を読んでクラス全員が同じ内容を
的確にとらえられるのは理想ではあるけれど、現実では
ないだろう。
でも、色がついたサングラスならば、透明レンズにかえ
ればいい。近視、遠視、乱視も、その度数に合ったメガ
ネをかければいい。そうすれば見え方も読み取れること
も変わってくるはずだ。
新しいレンズにとりかえて、今まで見えていたものもよ
りクリアに、今まで見えなかったところもシャープに見
えてくれば、世界が変わる。
読解視力1.5の眼鏡レンズ。それを自分の頭の中に作り
出す方法が<ワードマーキング>読解かな。日常使わな
い部位に器具を使って反復して適切な負荷をかけて筋力
をつけていくように、すべての評論・すべての小説を、
鉛筆一本のワンパターンマーキングでいつも同じありの
ままの見方に導く眼力をつけてくれる<ワードマーキン
グ>。見えていると思い込んでいたものが、ちゃんと見
え始めたときの驚きと感動は、自分自身の変化だからこ
そ得難い喜びだろう。
読解視力1.5、手に入れた者勝ち。http://kokugo.ccで
そのための<ワードマーキング読解スターターキット>
発売開始です。視力に不安のある方におすすめします。

夏03 2004.08.05 八月〜気づきの時を求めて

(元:2004.08.05)
補習や夏季講習あるいは自宅での学習と、受験勉強も本
格化してきたことと思います。
実力伸長のきっかけをつかめましたか。模索中であった
り、不安ばかりだという方もまだ多いかもしれませんね。
つかめてもまだ安心せず、まだでも焦らず、目の前の学
習を続けましょう。しっかりとした実力となるには少々
の熟成の時が必要ですから。
勉強の合間のコーヒーブレイクのためのこの喫茶室も、
大家さんの改修工事がほとんど終わったようなので、再
開します。
(元ブログのサーバー会社が、高まる需要に供給が追い
つかず、この時期、接続できなかったり遅延したりとい
う状況が続いていました)
例によって、あれやこれやと思いつくままに綴っていき
ますので、学習重視の本店http://kokugo.ccサイトとあ
わせてご利用ください。みんなが頑張っているんだから、
私も気合い十分で役立つ動きをしなければ、ね。
目標は一つ、センター現代文の得点力アップ〜満点獲得
者養成。そのためのワードマーキング読解の指導です。
ある時点で訪れる気づきの時をぜひ体感してほしいもの
です。
ともに頑張りましょう。時、満てり。そう実感していま
す。

夏04 2005.08.23 夏までと、夏からと

(元記事作成日:2005.08.23)
夏も終わりに近づいてきましたが、受験学習の進み具合
はどうですか。
やるべきことは分かっていますか。とるべき方法や道具
は持っていますか。そうして5ケ月後の笑顔の自分が想
像できますか。
今はまだ…という答でも大丈夫。これからが受験学習の
本格期です。夏までを助走期間とすれば、夏からが実際
に力を身に付けていく時期ですから。倦(う)まずたゆま
ず、焦(あせ)らず不安にもならず、自分のためと思って
取り組んでください。
もちろん早くスタートをきって、いい助走ができて、は
やくも成果が出始めている方もあるでしょう。その場合
は、弾みにして、より一層飛躍できるよう続けてくださ
い。(いい時の感じは覚えておくと、不調の時に脱出の
手がかりにもなりますよ)
部活その他で最近になって受験学習を始めた(あるいは
もう少ししてから始める)という方たちは、焦ることな
く、しっかりと(少しだけ速足で)学習に取り組んでく
ださい。そしてコンスタントに続けてください。助走が
短い分、飛び立つ推進力をしっかりともつ必要がありま
す。力をつけたい、○○点取って□□に合格したいと熱望す
る思いの強さです。
本番の日程は皆おなじです。本番の問題(のレベル)も皆
同じです。試される力の内容とレベルは、多くの過去問
から分かっています。違っているのは、今現在の一人ひ
とりの力(得点力)と、本番で発揮できる力(→得点)です。
クリスマスまでを実力伸長期、それ以降本番までを実力
維持期ととらえて、使える日数で実力をぐっぐっとつけ
ていきましょう。
夏からの一ヶ月は、夏までの三ヶ月にも匹敵するといえ
る場合もあります。その意味で「時間がない」といたず
らに不安がることのないように。(不安になったら、紙
に書き出してみるといいですよ。そうすると解決すべき
問題なのか、気分的なものなのか、ある程度客観視でき
ますから。不安な気持ちはどうしても頭をもたげてきま
すが、不安がる期間は短い方がよいですから)
本番試験会場に向かう道すがら、「やるだけのことはや
ったな」と自分に胸をはっていえるような状況に向けて、
できるだけの準備(学習意欲の維持+学習方法の把握と
実行)を、これからやり続けてください。
本番をあまりに高い山と見誤らないように、かといって、
実際以上に低い山とも思い込まないように。求められる
力のレベルを、自分はもっていると示すために、夏から
の四ヶ月を充実させましょう。
現代文もこれからでも十分に間に合いますから。応援し
ます。
http://kokugo.cc サイトの方も今夜中に少しリニューア
ルします。よければご覧になってみてください。力が湧
いてくるかも?

夏05 2004.08.25 マンガのふきだしを読む時は…

(元:2004.08.25)
マンガを読んでいる時は、セリフをどんな風に読んでい
ますか。
一字一字読むというよりは「ふきだし」の囲みの中全部
をひとまとめに目にいれているのではないでしょうか。
かたまりとして読むというか見るというか、それで十分
に内容はつかめるし、速さも生まれるのでどんどん読み
進んで楽しめますね。
新聞は何分ぐらいで読みますか。また、そのときの目の
動きや頭の働きはどんなでしょう。
何が書かれているかわからないその日の新聞も、大見出
しや中見出し、小見出しやサマリーの手助けもあって、
自然とメリハリや強弱をつけて読んでいるのではないで
しょうか。さっと読んでも主だった内容は知ることがで
きるような読みを多くの人が毎朝行なっているといえま
す。
同じ新聞も、事実中心の社会面の記事と夕刊文化面の連
載物とでは、文字数がほぼ同じでも読む時間・速度がだ
いぶ違っているということもいえるでしょうね。知るた
めの記事と、理解し考える(素材にするための)ための読
みの違いといえるでしょうが。
書店で欲しい本を広い店内の書棚から探す時の目の動き
はどんなものでしょう。
一冊一冊の背表紙のタイトルをじっくり読んでいったり
はしませんね。でも、所定のコーナーがどんなに広くと
も、書棚が天井まであろうが何段あろうが、割合あっさ
りと素早く求める本を探しあてたりしていませんか。
手に取った本を買うかどうか品定めする時の目の動きは
どうでしょう。
じっくり最初のページから数十ページ読んで決めるなど
ということはしませんね。1〜2ページは読んでも、あと
はぱらぱらとめくりながら、面白そうかどうか、役に立
ちそうかどうかをすばやく的確につかみ取って、買うか
どうかの判断を当たり前のこととして行っているのでは
ないでしょうか。
ふつうに文章を読むときにしている目の動き・頭の働き
なのに、なぜか受験の現代文の問題に対しては、構えて
しまうのか、一字一字、一行一行、頭にしっかり入れよ
うとして読んでしまう人が多いようです。鉛筆で行の横
をなぞるようにして、一文字も見逃さないぞとばかりに
集中し(たつもりで)確実に目を動かすといわんばかりの
読み。悲しいかな、そういう読みでは、理解もおぼつか
ないばかりか、時間もかかってしまいます。
新聞や雑誌や軽いエッセーなどではさっと読めても、あ
る意味人生のかかった受験の問題は、丁寧・確実に読む
のは当然ではないかという声も聞こえてきそうです。
もっと自分の目の力の可能性、頭の働きのよさを信じた
らいいのにと思います。小難しそうに見える評論本文も
ざっくりとかたまり感をもって読んでいいのにと思いま
す。人物の細やかな浮き沈みのある心情描写の小説本文
も、ポイントをさっと読みとったらいいのにと思います。
まぎらわしい選択肢から正解の選択肢を選び取ることも
含めて完結するのが受験現代文の読みでもあるわけです
から。
変に固定観念にとらわれずに、読むべきポイントをきち
んと把握する読みをスピーディーに行えるようになれば、
それだけで受験現代文は取り組みやすくなります。
そう言われたってどうすればいいのかわからない、そう
できればいいと思うけれどもやってみようとしてもでき
ない。そんな方には<ワードマーキング>がおすすめで
す。
読む力がついていくことが客観的に確認できるから、磨
きあげることが可能になる<ワードマーキング>。シン
プルだけれど、その効果は幅広く絶大です。そのあたり
はひさしぶりにまたあらためて書いていきましょう。
今日のところはこのあたりまで。

夏06 2006.06.06 6月、今のあなたの読み方は? まずその点検から

小・中・高と、国語の授業とテストで、数多くの問題を読み解いて
きて、さぁ、今あなたはどのくらいの自信をもって受験現代文に向
かっているだろうか。
自分だけの力で本文を読み抜き、設問・選択肢から正解を選ぶ上で、
誰が何のテーマについて書いた評論であっても、いつのどんな状況
での心情を描いた小説であっても、正しく速く読み解くことができ
る具体的な読解法をマスターしている実感があるだろうか。
時間があと10分あればいいのに、選択肢も二つまでは絞れるのに…
そんなぼやきをいつまでも繰り返してはいないか。
いやいや、それどころか、評論では半ばまで読み進むと頭の中に言葉
がいっぱいになって訳分からない状態で途方にくれてはいないか。
あるいは、小説で、自信をもって選んだ選択肢が誤答だと知って、怒
って問題や選択肢に文句をつけたりしてはいないか。自分の選んだ答
の方が正解だと演説したりしてしないか。
調子の良し悪しで得点のゆれ幅が大きい、ということはないか。
ほかにもさまざまな症状がある。現代文誤読シンドローム、か。自分
の読み解きの方法、分かり具合・分からなさ具合を注視し点検してほ
しい。
現代文は高配点の試験科目の一つだ。そこでは狙って試される力があ
る。それに対しては、正面からズバリと答を出す読解メソッドがある。
評論の方法論は英語の長文読解や小論文にも役に立ち、小説の方法論
は古文の読解にも有効だ。結果として時間の余裕をもって安定的に高
得点をとる実力を身につけられ、他科目も含めた得点力アップを自分
のものにできる。一度身につけたらなかなか忘れない。案ずるより産
むが易し。できなかった読解ができるようになるのは、乗れなかった
自転車にある時から乗れるようになるのと同じ感覚といえばいいだろ
うか。一旦乗れるようになってしまえばあとはより上手くもより速く
もトレーニング次第。シンプルなルールは難しいものではない。使う
のは鉛筆一本、行なうのは単語単位のマークづけ。気づけば、なるほ
どなぜ知らなかった、してこなかった、と思うもの。本物。
えっ、小・中・高と12年もやってきた国語が今さら数ヶ月でよくなる
はずがない、って。確かな方法論と使いこなしのトレーニングをして
こなかっただけだろう。やればいい。六ヶ月、いや三ヶ月でも変わる。
少しの語彙力と文字力をベースに、頭の使い方、目のつけどころを身
につければいいのだから。鉛筆一本が強力なサポーターだ。本文や選
択肢の本質にのっとったマーク付けの仕方と、それを助けとした本質
の見抜き方をマスターできればよいわけだ。
どうせ日本語、格別勉強しなくてもなんとかなる、って。なんとかな
っていれば苦労はないはず。同じ日本語といっても、日常使っている
日本語とは要素としての語彙も組み立てとしての論理性なり言わず語
らずの文学性〜間接的心情表現なりの深さが大きく異なる。まぎらわ
しい選択肢から正解を選ぶという部分も日常生活にはないことだ。厳
しい時間制限についても同様だ。同じようで同じではない日本語だ。
同じ問題も30分で解いていい場合と18分で解かなければならない場
合とではテスト自体の難易度は大きく異なる。トレーニングせずに得
点できるほど甘いものではないことはふりかえってみれば自明だろう。
目をそむけず直視せよ。そうしてどうすれば力をつけられるのか、点
検せよ。受験現代文は、他科目と同様、必要な力をつけてきた人にそ
れぞれ応分の得点を与えてくれる。しなければそれなり。フェアでス
トレートな試験科目の一つだ。
現代文では同じ文章や設問にあたることはないのだからやっても意味
がない、って。書き手やテーマや主張が変わっても評論は評論。同じ
く小説は小説というジャンルにおさまるもの。逆にいえば、個別の内
容の違いを越えて、それぞれのジャンルの特性・本質をもった本文が
あるということ。そうであれば、細かい知識がいるわけではなく、大
きな流れの中での必要なポイントをつかめればどんな評論も小説も読
めることにつながる。(もちろんさまざまな表現の個性はあるから、
それらに対応できるよう、応用力をつけるためにある程度の場数を踏
むべく、過去問トレーニングを十題、二十題と積む必要はある)
また、一見多岐に見える本文とは逆に、設問・選択肢のバリエーショ
ンの少なさは分かってしまえば魅力だ。本文のポイントを把握できて
いるかどうかを調べる設問・選択肢は、本文の本質に対して部分から
段階的に全体に迫る。具体的に項目としてあげられるほど、評論・小
説それぞれに問われる内容は種類が少ない。その攻略法、見抜きの目
を養うか放置するか、大きな得点力の分かれ目になるのは自明の理だ。
どうにかしたいけれど、何をどうしたらいいか分からない、って。こ
のブログとサイトにたどりついたのが幸福の始まりだ。国語は運や勘
の科目ではない。身につけた読解力のレベルに応じて得点源となる。
評論本文の本質は何か。小説本文の本質は何か。選択肢の特性、ポイ
ントは何か。そこからどう読みどう解くか。その力をつけるためには
どういう方法論で臨むべきか。正しさをふまえ速さも身につけられる
ようにシンプルなルールにまとまった、本番で独力で使える具体的な
方法論を「ワードマーキング読解」としてお伝えしている。
「ワードマーキング読解」。  鉛筆一本と手の動きが、あなたの
読解の目を強化し、頭を磨きあげる。読めなかった本文が読め、解け
なかった設問が解けるようになる。足りなかった時間に余裕ができる
ようになる。その上で正解率も上がる。読解がカ・イ・カ・ンになる。
効果は先輩たちが実証済み。あとは始めるかどうか、あなたの決断だ。

夏07 2006.06.17 夏休みまであと一ヶ月

とみながの【ワードマーキング読解】。
手にした鉛筆一本が、あなたの読解の目を磨き、頭を活性化してくれる。
よくない体調でも、すぐれない精神状態でも、立ちはだかる(?)過去問を
すっきりとスピーディーに解きこなせる真のメソッド。方法論を理解し、
過去問でトレーニングしてマスターしよう。
本番で必要な点数を見すえて、使える学習時間枠と相談して、問題数を
調整。八割得点から満点までを対象としよう。
ワードマーキング読解の本来の学習スタイルは、マーキングの添削指導。
添削によるマーキングそのものの比較で、見るべきポイント・読み流し
てよいパーツの見分け・見抜きの目を磨く。それを素材に、選択肢のマ
ーキングと本文のマーキングとの比較照合選別の判断力を活性化させる。
本当の意味での読解、読んで解きほぐしてポイントをつかんだ本文と、
同じくまぎらわしさをレベル別に解きほぐしポイントを一目瞭然にした
選択肢の比較照合とで、必要な点数を安定して得る実力を身につけよう。
従来型のルールのテキストとマーキング例、解説の音声教材の通信販売に
加えて、添削主軸の本来の指導ならば学習の効率(好ましい語ではないが)
もあがり、喜ばしい手ごたえや結果をいちはやく手にしてもらえることに
なる。(送付・返送の事務手続きの煩わしさがネックか)
Webカメラを使ったリモート学習も意味をもつ。互いに時間を有効に使
いつつ、効果としては直接対面しての学習に近いものが提供できるはず
だ。こちらサイドの機材や回線は既に準備済みだ。あなたの方は?
夏休み期間中には、限定で、直接対面指導も検討中。評論一日・小説
一日の超短期集中合宿? 必要に応じて片方のみも可。福岡市にて。
学習・指導の実際はいろいろなスタイルがありうるが、学ぶべきはシ
ンプルなルール、マスターすべきはその応用力ある使いこなし。
必要を感じる方は、ワードマーキング読解の学習をおすすめする。
その過程で新しく見えてくる読解風景を楽しみ、喜びの望ましい結果
を自分のものにしてほしい。気まぐれだが、指導は確かだ。自分の
スタイルにあったコースを選択されたし。
学習スタイルの詳細は、近日中に本サイト http://kokugo.cc/ で。
-----------------------------------------
当初発行していたメールマガジンは、情報ツールの進展に伴い、ブログ
(とPodcasting?)に切り替えて、サイトと共にとみなが流の情報発信とし
たい。(VideoPodcastingは要望次第…カナ?)

夏08 2006.06.19 強化された目〜ワードマーキング読解

画家は強化された目をもつ、という。ある評論で読んだことがある。
同じ風景を見ても、画家とそうでない者とでは、見えているものが異なるらしい。
描かれた絵を見て「えっ、どうしてこんな形に? こんな色の組み合わせに?」……
一瞬とまどいながらも、凝視していると描かれたものを通して一般のひとにも
「ああ、そうか。そうだ。うん」と、次第に描かれたものの本質が見えてくる。
気づけば腑に落ちる描写。絞り込んで象徴化されて見えてくる精髄。嘆息、黙考。
同じものが、強化された目をもつ者とそうでない者とでは、違うものに見えてい
るという事実。スポーツでも同じかもしれない。あるいは料理においても。囲碁
や将棋のプロに見えている盤上の景色は、初心者のそれとは全く別ものであろう。
プロの演奏家が譜面上に見ているものと、初心者に見えているものも同様か。
強化された目を生来もっているものには及ばずも、トレーニングによって見る目
を養えるということはある。いわゆる目利きか。それでも一流のプロレベルには
近づけることだろう。
強化された目。それは文章読解においてもまた存在する。同じ紙に同じインクで
同じ大きさ・太さの文字が印刷されていて、しかし、見る者の力に応じて、実は
違う景色に見えているわけだ。見え方は同じと思いがちだが、明らかに違う。
読解を仕事として教え始めたときのことを面映ゆく思い出す。細かくは語るまい。
ただ、読み方という言い回しとはまた別に、見え方として、しかるべきトレーニ
ングをする前とした後とでは大きく異なることは確かだ。三年に渡って変化して
きた。センターレベルでは三ヶ月〜半年でも十分に対応できる。(素質があれば
一ヶ月でも。この点は以前にも「12月のある受験生」という題で書いた)肝心な
のは期間ではない、回数、問題数なのだから。あとはあなたの気づきのちから。
本来大学に入学する者であれば当然にもっておきたいレベルの力を試す良問が
センター試験だとするならば、トレーニングせぬ者・力なき者に点数を与えるこ
とはなくとも、しかるべき力を身につけてきた者には惜しみなく点数は与えられ
てしかるべきだし、現実にそうだ。現代文も他の教科とその点で変わるところは
ない。
目の前にあるものが、絵であれ、文字であれ、風景であれ、自分の見え方が他の
人と同じ見え方だ、誰もが同じように見えているのだ、と思い込むことから自ら
を解き放て。
文章読解においても、強化された目を。読み(見え)の深みにつながる正しさと
速さを自分のものにしてはいかがか。 
きっかけは何であれ、上達に導く上質のトレーニングを積むことで、ひとは大概
のことをうまくやれるようになる。よい練習材料とよきコーチがいればなおさら
のこと。
ワードマーキング読解、読解における強化された目をわがものにするメソッド。
強化された目にあなたを導くツールは鉛筆一本。方法論は単語単位のマーキング。
意識すべきはマークすべきいくつかの語。鍛えるべきは、マークづけすべき語に
必要十分なマークをつけられる目と、それを通して、段落ごとのポイントを見分
け見抜く目と頭の力(判断力)。それら正確さを得てさらに得点力をアップさせ
るために手に入れるべきはスピード。マーキングと見分け見抜きのロスを最小化
するトレーニング。ムダな目の動き、さまよう手の動きが少なくなるにつけ、読
み(見え)はシャープさを増し、スピードは上がる。上げようとせずとも上がる。
これが可能になるのもマーキングとして見えているもの、見え方が客観視できる
からこそ磨きあげられるから。
ジムに通って最初は筋肉痛に苦しもうとも、望む筋肉がつきはじめてからの喜び
を想ってほしい。エステに通ってしばらく時間はかかっても肌の美しさや望むダ
イエットが進む喜びを想像してほしい。それぞれに理論があり、ツールがあり、
費用と時間をかけて得る喜びの大きさはどれほどだろう。
頭をよくする(自分の頭の論理性を高める)ジムとして、ワードマーキング塾を
開校するとしよう。強く望む者に直接指導することに重点を置こうか。ワードマ
ーキング・ワンデイキャンプなどというのも面白そうだ。カスタムメイドの究極
指導で、一日で大きな気づきと変化・変身を遂げられることにつながる。指導す
る喜びも大きい。次なるはビデオチャットによるリモート学習・指導。文字だけ
声だけでは伝わりにくいものを速習コースとして設定するのも意味が大きい。
限られた日数・時間ではあるけれど、2006年版ワードマーキング指導は、またま
た面白いかも。まだ見ぬ君、まだ見えぬ君が、生まれ変わる一日になる、か。

夏09 2006.06.20 読解とは判断だ〜目と頭を導き伸ばし磨くのは手

読解とは、文章を読んで、すべての語・文の意味を解釈し理解しきることだ
と勘違いしている人が多いようだ。
実にもったいない。
評論における読解とは、判断だ。読んで解きほぐし(=読解)た本文に対して、
そのメイン要素としての問題と主張と、それらメイン要素を引き立て分か
りやすくしているだけのサブ要素との読み分けの判断が読解作業の本体だ。
結果として、いかに的確迅速にメイン部分を読み取るか。
強化された目では、判断は的確で素早い。まだ弱ければ力に応じたワード
マーキングでトレーニングし強化すればよい。
読み進むほどに頭の中が言葉でいっぱいになって訳が分からない状態に陥っ
てしまわないように。本来の読解ならば、文を、段落を、読み進むほどに、
シャープに語が絞りこまれて明確に立ち上がってくる。筆者のイイタイコト
をすっきりと数少ない幾つかの語でそのまま見ることができるのが「読めた」
状態だ。まだなら、そうなろう。目と頭の力、それを導き伸ばす手の動き。
とみながのワードマーキング読解。

夏10 2006.06.28 ワードマーキング読解 ワンデイコーチ

ワードマーキングは、本番で使える技術だ。
ただし、技術といっても、いわゆる狭い意味での受験テクニックではない。
自分の能力・脳力を磨く本質を突いた技術だ。
料理には料理の技術があるように、家を建てるにはその技術があるように、
サッカーで勝つにはその技術があるように、読解には読解の技術がある。
よりよく目的を遂げるために当たり前に必要な技術が、読解でいえばワー
ドマーキングだといえる。百聞は一見に如かず〜百見は一行に如かず(?1)。
やってみれば実感し納得できるものだ。
それは当然のこととして、ワードマーキング読解の本質は読解という作業
を客観視できるようにし、力を高めるプロセスを目で見て納得し自ら気づ
きながら磨ける点にある。
どういう語を見抜き、どういう語を見逃し、どういう語を見てしまってい
るか、マーキングを見れば一目瞭然となる。本来つけるべきマーキングの
標準サンプル(富永がマーキングしたお手本マーキング)と比較すれば、
読み(見)のズレが眼前に客観視できる状態に変わる。初期の学習として
は、マーキングの添削を受ければ、自分の読みの力がどの程度か<見れば
分かる>。(ある意味では習字のお稽古と似ているかも。先生の朱筆を得
て自分の悪いクセをとり、よりよい運筆をマスターするような。少しの手
間と気づきと矯正の繰り返しが新しい自分の字を生んでいく) マーキン
グのズレがなくなっていくプロセスが、力がついていくプロセスそのもの
だ。あるレベルにくれば、添削を受けずとも自分で標準サンプルマーキン
グと比較してズレを確認でき、次のマーキング作業=読解作業に生かせる。
こうなればずいぶんと<見る目>ができたことになる。そうしていよいよ
マーキングのズレがなくなった時、必要十分なマーキング力=読解力をマ
スターできていることに気づく。さらには同じ視点でのマーキングを選択
肢にも施すことによって解く力も磨かれる。シンプルなルールがその適用
の応用力を得て、使える技術になる。教わった見方(読み方)が自分の見
方(読み方)といえるレベルになる。
読解力をつけたいと願うあなたは、今、実際に使える方法論を手にしてい
るだろうか。まさか、やみくもに問題を解けばいい、文章をたくさん読め
ばいいとは考えていないだろうが。正しさだけではなく、速さも勝ち取れ
る方法論が本番での高得点を実現してくれる。そういう本物技術で貴重な
学習時間を充実させてはいかがだろう。
理論の理解と実戦的トレーニングが成功を生む。残された時間で望む得点
力アップとスピードアップを自分のものにする理論とトレーニング、ワー
ドマーキングは間違いなくその一つだ。
<ワードマーキング・ワンデイダイレクトコーチ>始動? 別名、読解虎
の穴、なんてネ。

夏11 2006.06.29 現代文の解法 選択肢ワードマーキング

メールマガジンは終息させて、ブログとサイト、直接指導などを
通じて学習の情報発信をしていきますが、このところブログを更
新しているためか、読みにきてくださる方がぐんぐんと増えてい
る状況で、張り合いを感じて喜んでいます。
今日は読者の期待に少しでも応えるという心づもりで、解法とし
ての選択肢マーキングに少し触れてみます。
読解というと、読むことを中心視し、読めれば解けると考える方
も多いようです。はたしてそうでしょうか。
読解とは「読んで文章構造を解きほぐし、ポイントをつかむこと」
という意味の他に、「本文を最初の一読で七割程度の深さまで読
み、その後に選択肢群から選んだ正解の選択肢をヒントとして十
割の理解に進むこと」ともいえます。
分からせよう、伝えよう、分かってほしい、という切実な欲求を
もって書かれた本文に対して、設問・選択肢は、どの程度読めて
いるのかいないのか試してやろう、力に応じて間違わせよう、と
いう狙いで綿密にまぎらわしさの度合いを考慮してつくられてい
ます。そうでなければ、本文という大いなるヒントのかたまりを
隣において、五つの中に必ず正解があるという選択肢をつくるこ
とはできません。さらには、力のレベルに合わせて、なければな
いなりに誤答する可能性を存在させ、そこそこの力があってもそ
れなりに誤答する可能性を残し、かつ、力が十分にあれば満点を
とることも当然あるように設定するという芸当(?)はなかなかで
きることではありません。
必然的に、本文が[自分なりに(=自分勝手、自己満足レベルで)]
読めたというだけでは、解くことはままなりません。もう一段高
いレベルの視点をもたなければ、まぎらわしさの度合いの高い選
択肢群から唯一の正解を自信をもってとることはできない相談で
す。本文や問題が違ってもいつも五割なら五割、六割なら六割、
七割五分なら七割五分どまりとなっているのは、客観的にいって
それなりの実力だということになります。その壁を破って進むた
めの具体的プランをもたなければ得点力はなかなか変わらないこ
とでしょう。
逆にいえば、解くための着眼点、判断基準、判断のポイントをマ
スターすれば、評論は評論の、小説は小説の、それぞれで満点を
含む高得点を勝ち取ることが可能となります。
解くことはよりよく読むこと。読む基本ポイントにワードマーキ
ングがあるのならば、解く基本ポイントにもまたワードマーキン
グがあるのは当然のことといえます。
客観視できるようにワードマーキングでメイン要素が浮かび上が
りサブ要素が読み流されるように下ごしらえされた本文をヒント
に、ワードマーキングでポイントを浮かび上がらせ比較対照しや
すく下ごしらえされた選択肢を、それぞれの本文の特性から導き
だされる本質的な合否の判断の基準に照らし合わせれば、無駄な
く迷い少なく、結果として正しくかつ速く解けるのは必然といえ
ます。
ワードマーキングの読みは頭の疲れのない読みです。マーキング
で読んだ後は、本文のポイントが単語と評価(この点については
この稿では触れません)、方向性という軸で頭に七割レベルで残
っている状態です。このフレッシュな状態=自在な判断ができる
状態の頭で、なおかつ時間の余裕も十分ある状況で、選択肢のマ
ーキングに取り組むと、選択肢の内容面のポイントはもちろんの
こと、選択肢同士の[構造]の比較対照が一目瞭然となります。
本文の該当部分と等身大の選択肢が正解、というのがシンプルな
な正解の選択肢の性質ですが、そこが内容だけでなく構造からも
<見えてくる>ところに、正しくかつ迷いすくなく速く解ける理
由があります。
ここまで読んで、ワードマーキングなら正しく速く読解できると
いう意味が理解していただけたのではないでしょうか。
今まで、ズズーっとだらーっと長〜く線を引いていたダラダラ線
引きとは、一線も二線も画すワードマーキングの効果を体感して
ほしいものです。評論で行えば頭がよくなった実感が得られます。
小説で行えばより感受性が高まった感覚をもつことができるはず
です。
ワードマーキング実践以前と以後の自分の違いに愕然とするかも
しれませんね。もちろんよい意味の発見と驚きですから楽しみに。
今まで何を読み(読み切れず)どう解いて(解ききれずに)いた
んだろう、と気が遠くなるかも〜、ってね、ということで。
--------------
ワードマーキング読解のスターターキットについて、入手希望が
たくさん寄せられています。直接指導を受けられない方が多いの
は当然ですので、7月1日から http://kokugo.cc/ サイト上で
お申し込み受付を再開いたします。ワンデイダイレクトコーチは
プレミアコースとして開講予定です。お楽しみに。
このところブログの更新を続けましたので一休みして、今度は
本サイト http://kokugo.cc/ の更新にかかります。では、また。

夏12 2006.07.03 なし× → ワードマーキング○ → なし◎

受験現代文でマスターすべきこと。一つは本文の読みの正しさ。も
う一つは選択肢に対する解きの正しさ。そうして見逃せない残りの
一つが、それらの速さ。
さて、受験生として許された半年+αの期間内に、試される読解力
をマスターするにはどうしたらよいのか。高値安定の得点力を身に
つけるにはどうしたらよいか。
そこでは具体的なメソッドが必要だろう。
そこで登場するのがワードマーキングというのはその通りなのだけ
れど、ここでは、ワードマーキングなんてやらなくてもできるんじ
ゃないの、第一時間が余計にかかっちゃうんじゃないのという人に、
ワードマーキングをやり始めた時と、必要なだけできるようになっ
た時と、すっかりマスターしてしまった時の3段階の成長のプロセ
スを評論のマーキングに例をとって話しておこう。
マーキングしはじめは、はっきり言って悲惨だ;; えーっと、マ
ークする語はなんだっけ、うーんと○○はどんなマークつけたんだ
っけ、なんて、それまでの何もつけない読みより手間と時間がかか
り、なんだか読めてるんだか読めてないんだか分かんない、みたい
な。(これは論理をどれだけ読み分けられているかいないかで一人
ひとり程度の差が大きい)
そこで倦まずたゆまず続けていると、よくしたもので、目と頭が手
にひっぱられて無理なくマーキングできていくようになる。同時に
文章の軸〜「論理」の<要素>と<展開>の両面が次第にはっきり
と<見えて>くるのを実感しはじめる。読み進むほどにシャープに
要点・要旨が頭に勝手に<残って>くるのが分かりはじめる。
徐々にスピードがあがってくる。手が留まることなく、メリハリ緩
急をつけて、流れるように最後までたどりつくようになる。よりく
っきりとシャープな見え方が実現してくる。
さらにトレーニングを進める。正しさが速さを生み、速さがより正
しさを生む。本文の読みと、その後の選択肢の解きがうまく連携し
てよどみなく進む。無駄に迷うこともなくなってくる。
過去問トレーニングを経て、マーキングが必要十分につけられる状
態を迎える。語(語群)の見え方とマーキングのスピードが一致し
た幸せな状態だ。本番でもそのままでOK! 
もしさらにトレーニングを進める(速く読解できるようになり無理
なく問題数もこなせるようになるので更にマーキングも、それで鍛
えられる見え方・判断の仕方もより熟達してくる)と、マーキング
の手の動きを、目(見え方)や頭(読解判断)が追い越していくこ
とになる。ポイントはつかみながらも緩急のついた(メインはきち
んと見、サブは読み流す)読みのスピードに手がついてこれなくな
る時がくる。   ブラボー!
免許皆伝。十分に目と頭が鍛えられた。もう手の助けはいらない。
マーキングなしで充実したメリハリのきいた読みを手にいれられた。
おめでとう、という状態になる。ワードマーキングマスターの誕生。
もう目だけで十分。小論文の課題文型にも十分対応できるね。
同じく目だけで読むにしても、ワードマーキング以前と以後では、
雲泥の差がそこにある。型から入って型から抜けよう。これって武
道の極意、戦うすべての競技にも言えることかも。おっと、脱線し
そうになった。
ともかくも、ワードマーキングなし×→ワードマーキング習得○、
そうして→ワードマーキングなし◎、ということで。
(センター満点レベルならば、そこまで鍛える必要はないよ。必要
十分マーキングでバッチリだから)
現代文が高値安定して得点を計算できる科目になる。他の科目の理
解もより進み、限られた学習時間の枠を有効に使えることにもつな
がって、メリットは山盛り、ってね。
ジムで使うマシン類でマッチョになるように、エステサロンで使う
器具類で美人になるように、たった鉛筆一本であなたの頭が磨かれ
る。知的カ・イ・カ・ン、はまるかもね。
オーセンティック ロジカル リーディング メソッド、
ペンシル アプローチ、<ワードマーキング読解>な〜んて、ね。
http://kokugo.cc/
[とみながのセンター現代文攻略ゼミ]

夏13 2006.07.05 ワードマーキング読解 学習事始め

早速スターターキットをお申し込みいただいた皆さんには
お手許に届き始めたことだろうと思います。実力アップを
楽しみに始めてくださいね。
多少音声が聞き苦しい部分があるかもしれませんが、勢い
づいて語っているとよい方に解釈してしっかり聴いてくだ
さい。
あわせて学習準備編も読解ルール編も、テキストにはきっ
ちり書き込んでいますので、まずは音声解説とあわせて、
意識をワードマーキング流に洗いかえるつもりでしっかり
読み込んで「よっしゃ、やれるぞ」と実感しはじめた時点
で過去問のワードマーキングトレーニングに進んでくださ
い。
問題は<見え方>が重要なので、B4判に拡大コピーして使
われるのもよいと思います。(実は本番の印刷は、行間も
十分にとってあり、これが<見え方>に大きな影響をおよ
ぼします。市販の問題集にはそういう配慮をせず、行間が
狭いものもありますので、気をつけられてください)
取り組み方は http://kokugo.cc/ サイトの中にも書いて
いますので一読・再読お忘れなく。
誰でもどのレベルからでも、発見・気づきを生む読解法で
すので、それを楽しみに進めてください。
まずは本文の読みの正しさを。七割八割身につけた時点で
次は選択肢の解きの正しさを。この段階では速さは意識せ
ず。ワードマーキングの威力を読み解きで実感できたら、
次の問題へ。一通り解いてより実感が強まったなら、二度
目のトライへ。正しさはそのままに少し速さを意識して。
といった具合で気づきが気づきを生み、実感が確信へ変わ
り、実力も磨かれてくるといった次第。三回もやれば夏の
終わりでしょうか。八割レベルの力になっているのでは?
あとは必要に応じて追加問題セットをご利用なさってもよ
いでしょう。九割レベル、満点レベルへの磨きあげという
ところです。ご自分でいろいろな問題にトライしてみるの
もよい学習です。ワードマーキングの視点、読み抜く目、
解き抜く判断の頭ができていれば、センター現代文にとど
まることなく、私大型も記述型の基礎もOK! どうぞ自由
に羽ばたいてください。自信をもって受験に臨む自分の姿
を思い描けて本番が楽しみになることでしょう。
折々、読解ルールのテキストは読み直してくださいね。力
のつき具合に応じて、より理解が深まると思いますので。
それでは楽しみながら力をつけてください。まずは始めて
みることです。

夏14 2006.07.12 分からない→分けられる→分ける→分かる!

生きてて何が面白いって、自分のことが他人に理解される以上のこ
とはない気がする。コミュニケーションの成立が生む満足感。その
逆は思い浮かべたくもない暗渠、か。
理解とは何か、そもそも理解は可能か、なんて議論はこの際やめて
おこう。
気持ちが分かる、考えが分かる。分からなかったものが分かってく
る。じわじわと分かってきたり、ある瞬間にはっと分かったり。
ユーレカ! 幸いなる勘違いをも含めて、分かる悦びはある。
未だ不分明な混沌とした状態から、くっきりはっきりと姿が立ち現
れてすっきりと分かってくる状態へ。僥倖。
不分明・分かれていないものが、分かれてはっきりしてくるところ
に分かる悦びがある。分かることの元は、分けること、分けられる
こと。
理(ことわり)は「言割り」からきたという。言葉ではっきりさせ
ること。真理、道理、論理、倫理、心理。混沌として分かりづらい
不分明な状態のことがらを、一つ一つ、一段一段、言葉で探り、気
づき、解き分け、理解することで編み上げられてきたものの総体か。
人が考えるのは言葉を使ってであり、心を受け止めるのも瞬間的な
時点以降は言葉を通してであり、考えや思いをより深めるのも、よ
りよく伝えるのも中心軸には言葉がある。
現代文の読解も小論文の論述(や課題文の読解)も、対象としてあ
たるのは言葉、日本語。その単語から文、文から段落、段落から文
章へと編まれる言葉の有意な連なりだ。
文章化された時、言葉というツールは存在そのものになる。なる?
生きることは自己表現だ。さまざまな表現の中でも、言葉による表
現がよりよくできれば、よりよく生きることにつながる。
現代文の学習、小論文の学習、そうしてそれぞれのトレーニングが
よりよく生きることの第一歩となる。
まぁ、そこまで話を膨らませなくてもいいか。目の前の相手と分か
りあえない空しさから解き放たれ、分かりあえる悦びをこの手に。
また、文字の向こうの相手を理解し共感する愉悦をもわが手に。文
字を媒介として、自分の考えを読み手に。おそらくは通じるであろ
う自分の意図がたしかに読み手に届きほどけ分けられ分かられるこ
とへの期待。
使い方によって、毒にも薬にもなる言葉。ツールでありながら、存
在自体ともいえる深みとパワーをもったもの。読解と論述を通して、
よき使い手となり、充足感ある日々を過ごしたいものだ。自分の一
日一日だけでなく、社会にも満ち足りたものが広がるのかもしれな
い。社会は人のあつまり、つながり。はじめにことばありき。文は
人なり。その深遠な部分が分かりはじめた気がする。
(もちろんノンバーバルなコミュニケーションも他方で大切に!)

夏15 2006.07.20 読解後の爽快感は?

2006.07.20 Thursday読解後の爽快感は?
シュアでスピーディーな読解〜トップドライバーのような目の動き、
熟練したエンジニアのような手の働き、一流の脳外科医のような
判断の冴え、クールな裁判官のような決定力。
チーム・ワードマーキング。
とでも呼びたくなるような優れた読解の連携作業があなたの手と目
と頭を通じてなされる。身につければワードマーキング・マスター。
読解終了後の充足感、爽快感は、さしずめビッグレースの優勝にも
通じるものだろう。受験もまたビッグレース。
ワードマーキング読解スターターキットを先頭に、追加問題で高め
るもよし、添削コースで深めるもよし、ワンデイキャンプで追いつ
くもよし、磨き上げるもよし。
暑い夏、雨の降りしきる夏、たしかなステップを一段一段登るごと
に、涼やかで清らかな高原の風が体の中を吹き過ぎてゆく爽やかさ
を体感あれ。
今まで荒れ野に見えていた土地が、実は肥沃で潤い豊かな緑の大地
だったことに気づくかもしれない。あなたに見えている文字の集団
は、ワードマーキング・マスターの見ているものと、果たして同じ
だろうか。
 http://kokugo.cc/  やるかやらないか、それはあなたの選択。
-------
どう読み、何を見抜くべきか。そのためにどういう判断力を
身につければよいのか。本文のポイント把握から、設問・選
択肢の解きにどうスムーズにつなげられるのか。理論ととも
に実践して実感し、整理して理解し、たしかな方法論として
自分のものにしてください。
目の前の靄(もや)が晴れて、鮮やかな読解世界が眼前に広
がりますように。ではでは〜        @とみなが

夏16 2006.07.31 明日から8月

ワードマーキング読解、スターターキットの学習は進んでいますか。
これまでと違ったやり方の部分は、(効果は実証済みなので)ルー
ルや趣旨をきちんと読みしっかり録音を聞き込んで、納得して進め
てくださいね。
最初はいぶかりながらということもあるでしょうが、一題また一題
と学習を進めていく中で、薄皮をはがすように読解への理解が進ん
でいくことでしょう。手は裏切りません。あなたの目と頭をよい方
向へ導いてくれます。自分のまだ使っていない能力の伸びを信じて
一題ずつ取り組んでください。
ある程度学習ができて、読解の気づきが連続してくるようになった
ら、その後の伸びは大きく勢いづいてきますよ。楽しみですね。こ
れまで気づかなかった読み解きのポイントをどれだけ手に入れられ
るか、これが夏の課題であり楽しみです。
評論のあるべき読み方、その延長の解き方、そして小説のあるべき
読み方、その延長の解き方。夏の間・8月末までにこの正しさが実感
できればよいと思います。速さはその後で、正しい読み解きの後に
必要なトレーニングで身に付いてきますから。
この夏の暑さはなかなかに厳しいようです。体調管理には十分気を
配って、コンスタントに学習できるようにしてください。少しきつ
めにやるのは残暑が終わってからでもよいですから。
手が導き出し磨く、目と頭の働き。ワードマーキング読解です。

夏17 2006.08.07 暑い夏、ワードマーキング

2006.08.07 Monday暑い夏 ワードマーキング
長梅雨が明けたら一気に酷暑。夏は受験の天王山だというのは
言い古された言葉だが変わらぬ現実といえる。何をどう学習す
るかももちろん重要だが、体調を崩さぬよう注意しつつ暑さも
こらえて集中力や持続力を涵養することもまた重要だ。安易に
冷たい飲み物やクーラーに逃げることなく、セルフコントロー
ルを身につけるよう心がけて欲しい。受験直前期の苦しさを乗
り越えるのに、この夏に養った力が生きてくるはずだから。
センター現代文、評論と小説は、どちらも同じレベルで得意と
いう受験生は少ないかもしれない。これは本文本来の性質が全
く異なるから当然といえば当然なことである。得意な方を伸ば
すか、苦手な方を上げるか、迷うところもあるだろう。
発想としては苦手な方を伸ばす方がベターかもしれない。苦手、
すなわち、得点力の伸びが少ないという場合は、本文の正しい
読み、設問・選択肢の正しい解きがまだ身についていない場合
が多い。
スターターキットに書き込み録音したそれぞれのポイントの見
抜きの精度を六割七割レベルまで上げていってほしい。得意な
タイプだけではなく、苦手なタイプの表現の文章においても、
同じように見抜きの力を発揮できるよう複数の問題をこなして
いこう。この時期は速さは横においておき正しさを意識して身
につけていく。馬鹿丁寧である必要はないが、スムーズなマー
キングにつれて見えてくるポイントを確かに把握していこう。
また、意識してポイントを確認できるようになったら、その時
に感じてくるポイントの確かさの感覚も大事に受け止めておい
てほしい。いい加減ないきあたりばったりの勘ではなく、つき
つめた後に手にいれられる直観(直感ではないよ)は、本番が
近づくにつれ大きな力になるのだから。
くれぐれも暴飲暴食や冷やしすぎに陥らず、暑い中でも80分90
分つづけて学習する習慣づくり・集中力づくりとともに、肝心
の正しい読みを中心に正しい解きまで進んでいこう。手が助け
てくれる目と頭磨き、ワードマーキングの醍醐味はここから始
まる。

夏18 2006.08.16 現代文読解 読みは判断 解きは比較・照合

集中して全部をつかまえようとして、結局、ポイントをあやふやに
とらえたままで終わったり、途中途中の分かりづらい部分で立ち止
まったり、分からなくなって最初から読み直して時間不足になり
途中までで読みやめて設問にかかってしまったりするようでは、本
末転倒の読解作業だ。
あなたの読解のスタイル、読解メソッドはどうだろう。
センター現代文は、正しさと速さの両方が重要。テーマや難度、
体調や心境に左右されず、全問正解できる解きの判断基準を身につ
け、そのために必要な読みのポイント把握を可能にするメソッドで
あることが第一に必要。加えて、習熟することでスピードアップが
図れる具体的なメソッドである点も重要。
望む得点がなかなか得られないとか、得点が安定しないとか、もし
そういう悩みがあるようならば、読解のメソッドを点検してみる必
要があるかもしれない。(今のメソッドが使いこなせていないだけ
なら変えることなく使いこなせるようトレーニングすればよい)
有効なメソッドとしての<ワードマーキング>を実行すると…↓↓
本文の最初の一読でポイントだけはきっちりつかむようにメインと
サブをマーキングして読み分けながら解くための下ごしらえを進め
て七割程度の把握ができ、問一から二、三と解くほどに理解が進み、
必要な最小限の本文該当部分への読み戻りと選択肢の内容・構造の
比較照合による吟味によって、問六を解き終えるとともに全文の十
分な理解が完了する。読みに偏重することなく、解きに過不足なく、
本番でも時間の余裕をもって実力を出し尽くせる。
物理的なマーキング作業が過不足なく適切にできるように慣れてく
ることで、第一段のスピードアップが実現し、適切なマーキングで
の無用な判断の迷いが減っていくことで第二段のスピードアップが
実現する。さらに慣れていく中で、頭・目が手(マーキング)を追
い越していくほどに読解力が磨かれて、マーキングの量が減り、読
解判断の的確さが増すことで、第三段のスピードアップが実現する。
本番で評論と小説を42〜3分で解くためには、本番一ヶ月前の自室
での問題演習で35〜6分で解けるようになっておきたい。
「選択肢を二つまでは絞れたのに…」「あと5分あれば…」などと
ぼやかないでよいように、まず正しさを身につけてほしい。そして
後にスピードを磨いてほしい。
無駄な迷いのない読解が、若干の余裕をもって正しく速い読解と望
む得点(基本は満点狙い)を与えてくれる。
<ワードマーキング>では、「どういう語」を「どのようなマーク」
でマーキングするか、がキモとなるが、この点は http://kokugo.cc
サイトで販売中の<ワードマーキング読解スターターキット>の中で
ルールも実際例もコツも全部盛り込んでいるのでこのブログで触れる
ことはない。評論、小説、それぞれのワードマーキングの学習のよき
ガイドとして活用されたし。
実は重要なのはマーキングそのものではない。
マーキングはたいへん有効な手法だが、あくまで道具。読解のため
のツールだ。目的はよりよく<読解>できること。そして満点(あ
るいはそれに近い希望する得点)を得ること。本文の素材と構成の
判断によるポイント把握と、設問・選択肢の比較照合(本文と選択
肢、あるいは選択肢同士)という頭の働きが読解作業の中心。マー
キングはそれを力強く確かにパックアップしてくれる信頼のおける
パートナーというところだ。
目で読み、頭で判断する。できていればよし、迷わず歩み続ける。
できていなければ有効な読解メソッドで学習し始める。実に意味の
あることになるだろう。
実力アップの攻めの学習のゴールとしているクリスマスまで、あと
四ヶ月と少し。9月・10月は追加問題セット、ないし、出遅れた人
のためのマーキング添削コースで得点力アップをサポートしていき
たい。8月は8月の手ごたえを感じつつ、秋・冬を見据えて学習を進
めてほしい。11月・12月は、現代文は軽めにして他教科に時間をま
わせるぐらいになると本番での合計得点も高く得られることだろう。

夏19 2006.08.26 現代文を解けるようになるために

読みの相手は筆者・作者、
解きの相手は出題者。     全く別々の人物だ。
しかし、正解は一つ。     評論はもちろん小説さえも。
そこから、必要と想定される読みは出題者の最大公約数的な読み、
解きは出題者の客観的な組み立てで作られた選択肢に対する客観
的な視点・判断基準からの解きだと分かる。
60万人中48万人の国語受験者の実力を段階的に輪切りにできる
精度をもった選択肢(の内容と構造)に対して、そのポイントの
見抜きと、本文該当部分および他の選択肢との比較→照合→検証
が解きの中身だ。
選択肢の内容面のポイントを見抜く目。
選択肢の構造面のポイントを見抜く目。
本文傍線部のポイント語句を見抜く目。
本文傍線関連範囲の絞り込みと内容吟味の目。
選択肢と本文該当部分、選択肢同士の正否を構造をヒントに内容
を吟味する頭。
目まぐるしい目の動きと頭の働きが正しさを、それを助け必要十
分でムダを許さない目の動きが速さを生む。二度と同じ本文には
出会わないだろうという点から、複数の問題に取り組んで、見抜
きの目の幅を確保しておく。プレッシャーかかり体調不良の本番
でも合格得点を稼ぎ出せるように、一定の方法論で必要量の問題
演習で読解力を研ぎ澄ましておく。
自分なりに分かったつもりの読みで終わっていないか。
すんなりと解けない読みのままにしていないか。
いつでも同じように使える共通で客観的な読みができているか。
(読めたり読めなかったり、波はないか)
今のメソッドでスピードは上げていけそうか。
選択肢個々の内容だけで解こう(判断しよう)としていないか?
([一つの選択肢と本文]×選択肢の数=無駄も含む甘い解き、
 「より正しい」ものはどれか、と選択肢同士の比較も必要! 特に小説)
選択肢の構造もヒントにしているか?
(メインの内容だけでは切り捨てられず迷い残る選択肢もある!)
必要な本文該当部での読み戻りに手抜きをしていないか?
その読み戻りで、出題者の想定以上に時間を無駄にしていないか?
(単なる二度読みに陥らないための方策が必要!)
まぎらわしい選択肢同士を、構造と内容から、冷静かつ客観的に
判断しきっているか? (プレッシャーでいつもの半分の頭の
働き程度の本番会場においても!)
スピードは上げていけそうか?
(無駄があるから時間不足になる。無駄が無駄と認識できること、
 意識してそれを削る、もしくは最初から生まない方策が必要!)
解けるようになるための解き方、すなわち、比較照合の判断基
準をしっかりと身につけ、それをより精度高く行う基になる読
みを実行できるようになってほしい。正しく、かつ、速く!
(あ〜、ワレながら堅苦しい表現〜。)
解けてこそ得点というカタチで評価される。解けなければ、い
くら自分なりに読めたと思っても×。求められ評価される力を
身につけてこそ◎。
選択肢をいつでも二つまでは絞れても結局正解にたどりつかな
ければ×。逆にいつでも正解ではない方を選んでいるとすれば、
見抜きの目がいつもズレているということだから要注意。見抜
きの目=判断基準を根っこから修正する必要あり。場合によっ
ては見抜きの目を持たない人が磨く場合よりも、修正にてこず
るかもしれないので要注意。
得点がよい時もあればよくない時もあるというのは×。誰が何
について書いても評論は評論、誰が何をテーマにどう書こうと
も小説は小説。それぞれの問いの狙いと内容はいつも変わらな
い。つけるべき力を持ちえていれば、得点の上下動は起こらな
いはず。確かな方法論(メソッド)がなく、出たとこ勝負にな
らないようにしよう。いつでもコンスタントに読み解けること
が必要だし可能だ。一定の方法論、読解の基準を持つこと。
正解は取れるけれども、時間がいつも不足気味という場合も要
注意。判断の甘さ、迷いの多さ、決定力不足の傾向があるとい
うことになる。判断基準をより明確にもち、表現の違う問題で
もコンスタントに基準を適用して解けるように、トレーニング
を重ねる必要あり。決定力不足は漫然と問題を多く解くだけで
は解消されない。判断基準の確かさを後押しする決定力、詰め
の鋭さを磨かなければならない。多くの場合は読みの面でも同
じ原因の甘さがあるはず。読みと解きの両方の精度を高めるこ
とで、得点アップと時間短縮の両方を手にすることができる。
では、判断基準をより明確にし、判断の精度を高めるためには
どうすればよいだろう。
それには明確で精度の高いメソッドが不可欠だ。
お待たせ。当然ここで出てくるのが<ワードマーキング読解>。
シンプルなルールの理解と、それを応用力豊かに使いこなすト
レーニングを通して、明確で精度の高い読解メソッドの使い手
となれる。勝負は最初の二ヶ月。磨くは次の二ヶ月。クリスマ
スの頃に、あぁ夏まではなんて甘い読み解きをしていたんだろ
うなんて、微苦笑しながらつぶやくがよい。自信をもってそれ
から本番までの一ヶ月弱を過ごし、望ましい状態で本番当日を
迎えられるはずだ。その自信は他教科にもよい影響を及ぼして
くれる。回数が増やせれば期間はもっと短く済む。一ヶ月でも?!
不安は安心に、予感は確信に。求められる力を持ち、伸ばせる
メソッドが、あなたの合格を後押しする。ワードマーキング読
解、できるようになるとテストが待ち遠しくなる。読める喜び、
解ける楽しみをあなたに。シンプルなルールがあなたを救う!
http://kokugo.cc/
8月も終わる。この手の話題はこれくらいにして、教材づくり
をはかどらせよう。指導も進めよう。実りある秋にするために。
力をつけるんだよ、伸ばすんだよ! 面白さが待ってるさ!

夏20 2006.08.30 評論読解の精髄は「要約」

2006.08.30 Wednesday 評論読解の精髄は「要約」
評論の読解は、要約に尽きる。
どんな方法でもよい。センター現代文の本文の要約が必要十分な
程度できるかどうか、やってみるのも面白かろう。自分のメソッ
ドが使える本格のものかそうでないかが自明のこととなる。
さて、あなたはどういう方法論で要約に取り組む? そのための
目と頭の力を磨く方法は?
方法論を持たぬまま、時間と手間をかけても、実らぬことだろう。
実るべき努力は実る。実るはずのない行為は徒労に終わる。すべ
ての努力が実るわけではない。読解においては、下手な鉄砲は、
数打っても当たらない。それ以前に、入試に一か八かまぐれ当た
りを期待するのは無謀だ。当たる鉄砲とそれを使うにふさわしい
技術をもてば狙い定めて必中だろう。怠らず腕を磨けばよい。
「メインの見抜き・浮かび上がり」と「サブの読み流し・削り落
とし」をいかに的確に手早くできるか、その頭の働きと目の動き
にこそ、評論読解の真骨頂がある。
現代文(評論)の試験は、その実力を測るのであれば、要約問題
が一問あれば済むだろう。もちろんその場合は記述式になってし
まう。実際には、膨大な人数を短時間のうちに受験させ、短期間
で結果を発表しなければならないとすると、マークシート式を採
用せざるをえない。また、膨大な人数で、実力に合わせて点数を
刻む必要から、一題ではなく、ある程度の数の設問が必要となる。
残念ながら要約問題一題という出題形式は生き残れないことにな
る。マークシート形式で実質的には要約に相当する中心設問と、
その前段で各段落の要点を順次問う設問ということになる。眼前
に答そのものを含むテキストがあるにもかかわらず、択一式でそ
の要点要旨の選択肢を選ばせることも必要となるため、正解の選
択肢を軸にして、見抜く目の強さ弱さに応じて正解を選べたり誤
答を選んでしまったりするように、さまざまなまぎらわしさをま
とった選択肢が用意されることになる。
現実の要請から以上のようなマークシート方式の試験が運用され
ていくわけだが、あくまでも本質的には、現代文(評論)の読解
力はやはり要約に尽きるということだ。
要約ができれば、すべての評論の問題は解ける。今のあなたは、
要約ができているだろうか。
評論本文の性質に沿って、要素と展開から見極める、目と頭の力。
問題はその力をどう鍛えるのか。
どうする? どうしている?
方法論なしでは厳しい道だ。私の答? 手と鉛筆一本が鍛える!
そう<ワードマーキング読解>だ。本格の読解法の代表格。
評論読解の究極は要約、という点を、「解く」という視点から考
えてみよう。問一の漢字は単なる文字力の検査ではなく、見過ご
しがちなポイントに目を向けさせるヒントであることも多い。問
二から五までは、重要な段落のポイントである要点の把握確認で
あり、最終問六は全文のポイントである要旨か問五まででふれな
かった本文のポイントの把握確認だ。
いずれも要約ができれば(当然、要点把握・論理展開の把握はで
きているということが前提となるので)どの設問も解けることに
なる。しかも、本文の要点は当然に全文の要旨につながり、そこ
に各設問も連関するわけだから、前の問題とその正解が読解の推
進力となって、続く設問、ひいては最終設問の解答の正解しやす
さをサポートしてくれる。(最終設問を的確な判断をできる時間
の余裕をもって解けるかどうかが満点かそうでないかの分かれ道
となり、トレーニング最終段階での詰めの部分になるのだが、い
ずれにしても)結果として満点もしくは一題落とすかどうかとい
う正解をスムーズに選び抜くことができるはずだ。
要約できるレベルの実力が整えば、センターのみならず、私大マ
ークも、記述型の現代文も恐れることはない。小論文でも重要か
つ必要な力であることはこれまでに述べた通りだ。
もっとも、解く[=選択肢の構造と内容から、本文との遠近の判
断をする]力が磨かれれば、独立した問題としての要約まででき
ずとも満点もしくはほぼそれに近い得点は無理なく得られること
にもなるのは皮肉か。なぜならば、現代文の読解は設問と正解の
選択肢がヒントになってくれるわけだから。その点でいえば、あ
まり気負い過ぎる必要はない。
最近は、小論文でも、論述+要約では足りずに、現代文の傍線説
明問題というべき問いが間に一〜二題はさまれる出題が増えてき
ている。これは、論述力とともに、読解力・要約力が低下してい
る状況下での大学側の苦肉の策だ。力は見たい、しかし書けない
受験生が多い、ならば力の半分を占める読解力を要約問題で試そ
う。部分点も設定でき力応分の得点を与えて評価分けできる……
要約が、要約もできない。ならば一歩下がって読解力を試そう。
それで評価分けをしよう。そして論述へのヒントにもしてやろう。
そういう大学側の思惑・配慮からして、小論文においても、現代
文の力〜読解力と要約力が合格を強く後押ししてくれるのが現実
だ。
つけたきものは読解力、要約力。その目と頭の働き。目は緩急を
つけた動きになる。スピードアップは、読み流してよいところを
本気で読み流せるだけの自信をもちうるかどうかにかかっている。
常日ごろはマーキングの緩急も実際に生徒の目の前でマーキング
して見せているわけだが、通信教育でならばDVD映像にでもした
教材が必要かとは思っている。雑談しながらもポイントをマーク
しつづけていくマーキングの手の動きはちょっと驚きものかもし
れないが。頭は本文では六〜七割程度の働かせ具合ながら動きっ
ぱなし。設問・選択肢の比較においてフルスロットル、動きっぱ
なしとなる。目まぐるしい判断、比較・計量の末の決定・決断。
ワクワクドキドキする時間だ。ペース配分・力配分・時間配分を
本番シミュレーションで頭に体に覚えさせていく。
本番で何点ほしいのか。今どれだけの力で、これから加点するた
めにはどこを補強・修正すればよいのか。そのための具体的メソ
ッドはを身につけるに如くはなし。
夏の終わりにあたって、ふりかえり、輝かしい道を進もう。力強
くバックアップしてくれる読解メソッドの代表格は<ワードマー
キング読解>か。 http://kokugo.cc/鉛筆一本を使いこなせ!
そんなに自信があるのか、って? あるともさ。やれば分かる。
ナーンテね。
また、書いちゃった。次は小説の本格の読みについて書こうか。
えっ、ゴールは見えてるからいい、って? そう、ワードマーキ
ングが、小説の本格の読みの力を高めてくれるのは真実。読む世
界だけではなく、現実の世界での心の読み取りもよりよくできる
ようになるかも。人生への目のつけどころが磨かれるから。まぁ、
気が向けば書きます。したいことがいっぱい、書きたいことがい
っぱいだから。ではでは。

夏21 2007.06.13 センタ−現代文<ワードマーキング読解>個別コーチ

<ワードマーキング>という現代文読解メソッドの周辺部分を
お伝えしてきていますが、ダイレクトコーチ(直接個別指導)
の修了生が出て指導枠に空きが生まれましたのでご希望の方は
お問い合わせください。info@kokugo.cc 宛に「ダイレクトコ
ーチの件」というタイトルでメールをお送りください。36時間
内に返信申し上げます。(場所は福岡県福岡市です。曜日や時
間帯などの関係でご希望に添えない場合がありますことは予め
ご了承ください。また状況に応じて事前の告知なく締め切るこ
とがある点も同様にご了承願います)
現代文(評論/小説)が苦手な方にも有効です。そこそこでき
るという方にも実力アップに役立ちます。中級から上級だと思
う方ならさらに別の次元まで力が磨かれることでしょう。
視力に合わせて眼鏡を作るように、あなたに合わせた指導をし
ます。読解視力1.5を自分のものとするために読解メガネをス
ペシャルオーダーしましょう。目の奥、脳みその前にできてく
る読解メガネをつくるツールは鉛筆一本。ペンシルアプローチ
<ワードマーキング読解>で手を使って目と頭を磨きましょう。
  見えなかった論理が見えてくる。見えなかった本文の
  構造が見えてくる。本文のポイントが浮かび上がって
  見えてくる。見えないまま混同しがちだった選択肢の
  構造が見えてくる、内容上のポイントも見えてくる。
  本文のポイントと選択肢のポイントが、それぞれにマ
  ークされた状態で目の前にあるから、客観的に比較し
  判断し検証することができる。求められ試されるのは
  言葉を通した論理的判断力。評論と小説ではそれぞれ
  に性質上異なるので指導も別々のコースで行なう。伸
  ばしたい方の指導を受ければよい。もちろん評論と小
  説の両方ならなお効果的だ。
文系はもちろん、理系こそ他科目で差をつけにくい中で正面か
ら差をつけて頭一つでも二つでも浮き上がるための科目として
現代文の力を磨いてください。知識はわずかですが、だからこ
そ、応用力としての本文の正しい読み方、設問選択肢の正しい
解き方の方法を学習しトレーニングを積めば永続的な実力がつ
いてきます。必要な点数と許される時間に応じて正しさはその
ままに速い読み方、速い解き方を身につけていきます。ゴール
の日と必要な力のレベルは定まっています。そこまでにあなた
が自分で何をどう学習し身につけていくか、手に、目に、頭に
焼き付けていくかがポイントです。高みに導くコーチとして、
私@とみなががサポートします。一味も二味も違ったマーキン
グとしての<@とみながのワードマーキング読解メソッド>を
マスターして満点を含む高得点を手にしてください。
遠方の方は夏休みなどを利用して短期集中+オンライン補習学
習というスタイルもできます。
目標は一つ、スタート地点のあなたの力の状況はあなただけの
もの。そこから、学ぶべきメソッドはシンプルな一スタイルで
も、学習のプロセスは一人一人のオーダーメイド感覚で。ちょ
っとぜいたくな学習スタイルかもしれません。
あなたの習得度によりますが、基本的に長い期間が必要なわけ
ではありません。頭の使い方、目の使い方、それを導き出す手
の使い方、ふたたびそれを生かして見えてくる目の使い方、頭
の使い方を、あなたがどのくらいのペースで基礎から必要範囲
の応用まで身につけられるかに違いがあるだけです。あえてい
えば「期間」ではなく「回数」であり、それは受講生それぞれ
に違うものだといえます。(過去の例でいえば、ずいぶん前の
ブログに書いたように、最短では一日でした。正味6時間くらい
だったでしょうか。一日集中の個別指導の真剣勝負、本番ひと
月前の小説のワードマーキング読解でした。もちろんこれは極
端な例ですが)
必要なものはHBのほどよくとがった鉛筆一本と力を伸ばしたい
というあなたのやる気です。周囲のあなたをあったかく見守っ
てくださる方々のやる気ではなく、実際に試験を受けるあなた
自身のやる気。コーヒーブレイク用のブログに書いた「そった
くどうじ」というのがまさに必要な一点。今がその時でなけれ
ばあせることなくその時が訪れる(呼び寄せることもアリ?)
を待ってください。おのずとそこには真剣さ、ある種の必死さ
の空気を身にまとってくることになるでしょう。その時こそ学
びの時です。期間ではなく回数、時間ではなく学びの深さ、気
づきの深さ、です。クォンタム・ジャンプ。一皮も二皮もむけ
て目がきらきら輝く時はもうそこにあります。
分からない・面倒くさい・苦手なものから、分かる・楽しい・
得意なものへ。本文も設問選択肢も変わりはしません。変わる
のはあなた。変わるお手伝いをする触媒が私です。
知的自転車とでもいうべき<ワードマーキング読解>メソッド。
案ずるより産むが易し。ここまでのブログやメールマガジン、
サイトとバックアップなども読んで、卵の殻を内からつつきた
くなったならご連絡ください。 メールはinfo@kokugo.cc 
Skypeならば f_tominaga へ(Skype電話は即応対できないこ
とが多いためメールで事前にご予約ください)。
新しい笑顔づくりの時を自然体で待っています。

夏22 2007.06.18 センター現代文<ワードマーキング読解>通信添削講座

センター現代文を対象にした<ワードマーキング読解>
の通信学習を開講します。
センター現代文の第一ゴールとして設定しているクリ
スマスからさかのぼること6ケ月、6月25日から開講し
ましょう。
評論は評論の、小説は小説の、本質を突いた書き方の
逆用から見いだすことのできる読みのポイントと、マ
ークシート選択式の選択肢づくりの観点から見えてく
る解きのポイントを、見た目で判別しやすく的確でム
ダなく把握できる<ワードマーキング読解>メソッド。
これまで、その周辺部分のことは、メールマガジンや
ブログ、サイト内の記事として読んでいただけたかと
思います。今回は、このメソッドの核心部分をマーキ
ングそのものの「通信添削+音声コメント指導」とい
う方法でマスターしていただきます。どこにいても
<ワードマーキング読解>の学習が可能になります。
読める人・満点を取れるには、何がどう見え、どう読
み取れ、どう判断しているのか。この点を<ワードマ
ーキング>という洗練された手法を通して身につけて
ください。
正しさと速さ、これを両立させるメソッドで、「目か
らウロコ」の読める・分かる喜びがじわじわと実感で
き、ある時点でぱぁーっと目の前のモヤが晴れて一気
に見て分かる・読める自分になっていることに気づく
ことでしょう。本番で使えるメソッドの使い手になっ
てください。
まだサイトは更新していませんが、準備できしだいに
http://kokugo.cc サイトでお知らせします。
地と知に足をつけた読解力をぜひ身につけたい、つけ
る必要があると自分自身で判断し切望する方の申込を
待っています。
@とみながが責任添削を行ないますので、人数がある
程度に限定される点はあらかじめご了承ください。手
抜きなく、真摯に向き合って一人ひとりの力を伸ばす
動きをしたいと思っていますので。予約待機いただく
場合は、修了生が出た時点で入れ替わりに参加してい
ただく形になります。
期間は定めず回数制としますが、標準編は長くても3
ケ月、つめれば1ケ月から1ケ月半で習得可能です。多
くの方は夏休み終了時に手ごたえを実感できることと
思います。つづけて追加トレーニング編も用意する予
定です。得点力の磨き上げに活用してください。
得意不得意の偏りも考慮して、評論編と小説編を別の
コースとして用意します。片方だけ、あるいは両方と
もとご自分の力と使える時間にあわせて選択ください。
シンプルなルールを、さまざまな文章に対して応用力
高く適用してスムーズに読解できるよう、鉛筆と手の
働きを借りながら、見抜く目と判断する頭を鍛えてい
きましょう。
それではまたあらためてお知らせいたします。

夏23 2007.06.27 センター現代文 通信添削講座の開講予告

センター現代文 通信添削講座の開講予告 2007.06.27 Wednesday
センター現代文の通信添削講座の概要を http://kokugo.cc サイト
に掲載しました。
トップページ
 現代文の力を<マーキング>の「添削」という方法で伸ばせると
 いう点を書いています。
製品案内ページ
 ワードマーキング読解メソッドの
 1.ダイレクトコーチ(直接個人指導)
 2.通信添削コース
 それぞれの概要を書いています。
ご利用案内
 通信添削コースの学習の進め方について書いています。
オンラインショップ
 ダイレクトコーチと通信添削コースのお申し込みページです。
 (現在、サイトのセッティングの関係で受け付けはまだ開始していません)
 ※6月30日夜、受け付けを開始しました。
 ●通信添削・基礎マスターコース
ワード単位のマーキングで、自分の読解力を客観視できる形にしながら
添削で論理に沿った"正しい"ポイント把握をできるように力をつけてい
く<ワードマーキング読解>。2007年版がいよいよ開講です。
受け付け準備が整った時点でまたお知らせします。

夏24 2007.06.30 センター現代文 通信添削講座の概要

センター現代文・受験小論文 通信添削コース開講 2007.06.30 Saturday
昨年9月に<ワードマーキング読解・スターターキット>の販売を
締め切った後、直接個別指導以外の学習方法は用意しないままで
情報発信のみブログやメールマガジンを中心に行なってきました。
予定より5日ほど遅れましたが、本日より通信添削コースを開講し
ましたのでお知らせいたします。まずは時期的なものから基礎マス
ターコースとして、
 1.センター現代文・評論・基礎マスターコース
 2.センター現代文・小説・基礎マスターコース
 3.大学受験小論文・要約・基礎マスターコース
の3コースです。受講を検討なさる方はサイト内の指導内容の概要
説明ページや学習の進め方ページをご覧いただき、必要に応じて
ショッピングカートページよりお申し込み下さい。
ご不明の点はお問合せページから何なりとお尋ねください。
なお、価格の改定や講座申込の締切は、予告なしに随時行なうこ
とがあります。この点は予めご理解ください。
当初より文章本文や設問・選択肢の著作権やそれにまつわる使用に
は注意をはらってまいりました。教室内の直接指導用にはプリント
アウトして使用できる許可をとったデータ集を利用してまいりまし
た。年々高まる著作権意識の中で、これまで通信添削コースの開始
が遅めになりましたのにも関わる重要な問題でした。
この点について通信添削コースでは、内容として<ワードマーキン
グ読解>の方法論とその実践コーチが主体となります。マーキング
の添削はその習得に密接不可分のものがあります。総合的に考慮し
て、今回は市販の過去問集を受講希望者には各自購入いただき、そ
れに練習マーキングしたものを当国語ラボにお送りいただき添削を
するという形をとります。現代文の場合は、マーキングの効果とし
ての「見て分かる、判断できる」マーキングに直結するよう、文字
の大きさや行間等が本番の本文・設問選択肢と同体裁のもの2種を
推薦いたしますので、各自どちらかを選んで購入のうえ学習に生か
してください。(価格はどちらも880円です)
また、大学受験小論文・要約・基礎マスターコースにおいても、同
じ趣旨から市販の冊子を1冊各自購入いただきます。(1,000円です)
その冊子へのマーキングを軸に添削指導をしていきます。
細かい点はサイト内「お問合せページ」からお問合せください。サ
イト内の説明ページの内容もこれから補充充実させていきます。
なお、すでにお知らせしております通りセンター現代文の各基礎
マスターコースは、9月末までの受講開始分で締切といたします。
その後は応用コース1,2を(クリスマスまでの学習用として)用意
いたします。※受験小論文・要約コースはこの限りではありません。
必要に応じて、基礎マスターコース修了の方を対象とする応用コー
スをご利用ください。
センター現代文・評論編と同・小説編は、正しく読み正しく解くこ
との学習を進め、さらに速く読む速く解くことに磨きをかけていき
ます。マーキングの量は理解の深さと反比例するかのように少なく
スリムになっていきます。
大学受験小論文については、主流である課題文提示型の要約対策な
らびに小論文一般学習としての資料読み込みに役立つ要約コースの
次には、素材メモを使用したリサーチ編、アイデアメモを活用した
発想・着想編、段落構成メモ(アウトラインメモ)を中心にすえた
論述編を用意いたします。3種のメモが説得力の高い合格答案づく
りに直結します。
開講日程が遅れたことのお詫びとともに、簡単ではありますが、各
通信添削基礎マスターコースの開講のお知らせといたします。
手で目と頭を鍛え、力をつけ伸ばしていきましょう。

夏25 2007.07.02 評論・読解コースと小論文・要約コースの違いは?

<ワードマーキング読解>の通信添削コースについて少し補足説明を
します。
      1.センター現代文・評論・基礎マスターコース
      2.センター現代文・小説・基礎マスターコース
      3.大学受験小論文・要約・基礎マスターコース
基礎マスターコースの「小論文・要約」コースと「評論・読解」コー
スの<ワードマーキング>のルール部分は同一です。実際には、その
あとに紛らわしさの度合いの高い選択肢を相手にするか、自力でポイ
ントをピックアップしてまとめればよいか、というステップへの違い
で、評論・読解のマーキングの緻密さを10とすると、要約コースのマ
ーキングの方は7程度になります。
ですから、早い時期の小論文受験で課題文提示型対策をする必要があ
れば「小論文・要約・基礎マスター」コースを受講なさる意味があり
ますが、そうでなければ「評論・読解・基礎マスター」コースを受講
なされれば十分です。
     ※「ポイントを字数内にまとめる」という作業は読解コー
      スにはありませんが、小論文の応用コースでの練習の中
      で済ませることができます。
     ※夏や秋の推薦入試対策などで早めに必要という方、ある
      いはセンターは受験しないが小論文は必要という方は
      「小論文・要約」コースの方をご利用ください。
また、評論と小説をあえて分けているのは、必要な方だけ受講いただ
けるようにという考えからです。両方受講なさる場合は、同時進行で
受講なさってもよいですし、どちらかを先にして他方を次にというよ
うに順を追って受講なさってもよいでしょう。苦手意識のある方から
始められてもよいでしょうし、得意な方から始めて勢いをつけて他方
に進まれてもよいでしょう。もちろん片方だけの受講でも十分な意義
がありますので無理なく自分の学習スタイルや状況に応じて選べ分け
てください。
どちらも旧スターターキットに同梱したような「学習準備編」テキス
トや「ワードマーキング読解ルール編」テキストが音声解説CD-Rと
ともにつきます。
評論で、本文ばかり3題マーキング練習をし、そのあとに選択肢3題の
マーキング練習をするようにしているのは、本文+設問・選択肢と
いうように普通の流れのセットにすると、解いて正解をとること、点
を多くとることについ気がいってしまい、基礎段階できちんと身につ
けるべき正しい読みの意識と手法がないがしろになることがあるため
です。逆に、本文のマーキングから間を空けて選択肢のマーキングを
することで相互を関連づけする意識はうすれて客観的なマーキングが
無理なくでき、なおかつ、それで正解がどんどん選べていくという点
を体験していくことで、正しい読みが正しい解きと連携していて、そ
こに客観的な読解というものが成立していると実感していただけると
いうことを狙いとしています。応用編では当然本文+設問・選択肢を
セットにして通常通りマーキング読解していくことになりますので
ご心配なさらないように一言申し添えておきます。
小説は、以前にも書きましたように、読解力がない方はもちろんです
が、実は読書も好きで国語も得意だという方において得点できないと
悩むケースがまま見られることもある悩ましい科目です。とくに後者
の方は、いわゆる鑑賞力というか文章の味読力があるがゆえに、自分
なりの思い入れのある読み方をしてしまうところに原因が隠れていま
す。本来は自分なりの鑑賞力や味読力で思いをはばたかせてどのよう
にも読んでよいものが小説なのですが、客観的に唯一の正解が用意さ
れていることが前提の受験科目としての小説においては、小説も最大
公約数的な客観的読みと解きが必要となってくるわけです。なかなか
変えることのできないのが文章の読み方です。自分なりのものの見方、
人の見方、ある種の事件への感じ方などは本来個々それぞれ独自のも
のです。現実にはそれぞれに意味があります。ただし、受験現代文の
小説においてはそれがいわゆる色メガネということにもなりかねず、
思いがけず正解とされているものとは違う選択肢を選んでしまうだけ
でなく、それをどう改善したらよいのかプランが見えてこないで悩む
受験生が多いのが現実です。小説の読解では、読みよりも解きの方に
重点を置いて取り組む必要があり、そこで得点力を伸ばすには、選択
肢マーキングによる選択肢の説明的表現の絞り込んだ把握と、それと
照合・照応する本文該当表現(直接・間接の心情・性格表現)の把握
が重要となるわけです。主観や先入観を交えずにその読解作業をおこ
なうにあたって威力のある方法が<ワードマーキング>ということで
講座を開講しています。評論はいいのだけれど小説が悩みの種だとい
う場合は喜びを見いだしていただけることと思います。
基礎マスターコースで習得できたとお考えの場合はもちろんそれまで
の受講で修了なさっていただいて結構です。方法論の基礎がマスター
できていれば、それ以降は自力で磨きあげていくことも可能です。
応用編は基礎マスターコース修了生を対象としますので、添削自体が
スリムになっていき、そのため料金もそれに応じて安く設定します。
必要に応じて、ペースメーカーとして、あるいは、サポートを得てよ
りよく磨きあげていくための手段として、利用いただければよいでし
ょう。事務手続き上3題1セットにする予定です。
無理なく無駄なく客観的な読解力を身につけ磨きあげていく一助とし
てそれぞれの基礎マスターコースをご利用なさることをおすすめしま
す。9月末までの受講受付となる点はご注意ください。逆に応用編は
基礎コース修了次第いつからでも始めていただけます。ただしクリス
マスまでで受講修了となります。
@とみながの<ワードマーキング読解>通信講座サイト
 http://kokugo.cc/

夏26 2007.07.14 受験現代文・小論文:評論文の論理は囲碁の論理

論理とは、つながりだ。
数学では数式のつながりで問いから答へ導かれる。これは
数学の論理。言語に寄らず数字と記号によるから万国共通
だ。少しうらやましい。
国語の論理は少し様子が異なる。数式が密着度が高いのに
比べて低いように感じられる。では、論理性も薄いのか。
いや、別の種類の論理だと考える方が正しい。たとえてい
えば囲碁に近いと思う。
囲碁は、一般に19×19の縦線と横線でできた交点を一目と
数えて、黒石と白石を交互に交点に打っていくことででき
る境界線(点の連続)で仕切られた陣地の広さ(目の数)
を競うゲームである。
      19×19=361の交点のどこに打ってもよく、
      どこから打ちはじめ、次にどこへ打っても
      よいというのが基本である。(コウなどの
      ルールはここでは取り上げないでよかろう)
      ただし、勝負に勝つためには、どこから打
      ち始め、次にどういう位置関係のところに
      打った方がよいか、という研究の成果があ
      る。定石といわれるものだ。(より動きが
      制約される同種のゲームとしての将棋では
      定跡となる)
       本来どこに打ってもよいものも、目的
      (より広い自陣の確保=勝負での勝利)の
       ために最善手とその連続があるわけだ。
      (文章と異なるのは、相手との勝負で相互
       に打つことから、自分の思い通りにばか
       りことを運べるわけではないという点が
       挙げられる)
       囲碁になじみの薄い読者は、主立った新
       聞朝刊の囲碁欄を見てみてほしい。
ある点に打った石と次に打った石が素人目には関連のな
い遠く離れた点に打たれたと感じる場合に、囲碁の習練
(トレーニング)を受けた人の目には、確かな連携が見
てとれる。場合によっては既に打たれた石同士の連携だ
けではなく、その先に打たれるであろう、あるいは打た
れるべき先の手までが見えてくる。傍目八目(おかめは
ちもく)という表現もある。この囲碁に見られるような、
ルールとトレーニングを経ない人には無関係でつながり
があるとは分からない状態が、習熟した人には習熟の度
合いに応じて見事な連携(=つながり=論理)を見抜け
てしまうという点は、国語学習に対してきわめて示唆
(しさ)に富む。
一見離れて連携がないようであっても、実は、高度な
論理によって密接な連携がとれていて、見抜くべき力
(それはルールの習得と応用力育むトレーニングの賜
物である)を持ってさえいればつながりある状態とし
てとらえることができ、それにより勝負を有利に進め、
結果として勝利に結びつけられる。読み取る方であれ
ば評論の読解にあたり、自ら場を作りだす方としては
小論文の論述にあたるといえるだろう。
離れていてもつながっていて論理を形作る。石ならぬ
文字を素材として構成される論理的文章のルール(要
素と構成)を学び、その見抜きや書き上げのトレーニ
ングを積むことで言葉による論理の力を高めてほしい。
どこに何が書いてあるか。どこに何をどう書くか。こ
れは、現代文と小論文、それぞれのポイントだ。
問題を粗く読み解き、答え合わせを急ぎ点数ばかりを
気にして一喜一憂するのではなく、初めて見る文章で
もこれまでの論理力の積み重ねから上に述べたポイン
トを一読百解できるようになろう。自分で見抜こうと
する手間を省いて解説を読み、その理由付けを読んだ
だけで分かったつもりで済ませるのではなく、根拠と
なる表現を自力で見抜けるようになろう。その見抜き
をもとに自分で論理的判断ができるようになろう。正
しくできるようになってきたら、後半からはより速く
できるように力を磨こう。そのために必要なのは、ル
ールの学習とそれを実際に自力で応用できるためのト
レーニングということになる。そのメソッドとしては
<ワードマーキング>が心強い。
「読解の定石スキルは<ワードマーキング読解>」と
いっておこう。
よく読める力はよく書ける力の醸成につながる。読む
ことなくして書くことはかなわない。読む力を生かし
て、そこに何をどう書くかというルールの学習とトレ
ーニングを加えて高い評価を受けられる小論文力が生
まれる。
    (合格レベルということからいえば、さほど
     高い能力が必要ではないのは皮肉な現状だ
     が、それはそれで短期でも合格力をつけや
     すいという点、一方でその力もつけずに入
     試本番に臨む受験生も少なくないという点、
     必要な準備をするかしないの差はかなり大
     きいという点は意識に留めておくべきだ)
じっくりというよりしっかりと言語力を磨こう。いた
ずらに時間をかけるのではなく、しかし本来使うべき
回数を経て、目と頭の力を分かりやすい手の働きでき
ちんと導きだせばよい。<ワードマーキング>なら、
それが可能だ。今ならマーキングの通信添削という学
習スタイルで心強い指導が受けられる。
文章の論理は囲碁の論理。大局観をもって問題にあた
ることができれば、現代文・評論でも小論文でも、に
こやかに勝負を終えることができるだろう。(現代文・
小説はまた違う視点・視座が必要だというのは既述の
とおり)
さて、<ワードマーキング読解・基本マスターコース>
修了生には、まもなく<応用コース>をお知らせする。
必要に応じて、他教科の学習やその他のスケジュール
と考え合わせて無理なく学習にとりくんでほしい。し
かるべきタイミングであらためてお知らせしよう。
http://kokugo.cc/
http://kokugo.jugem.cc/
http://blog.kokugo.cc/

夏27 2007.07.28 センター現代文<ワードマーキング>通信添削 応用コース受付開始

センター現代文<ワードマーキング読解>の通信添削・基礎マスター
コース修了のサインをもらわれた方向けに、トレーニング用の応用
コースを設定し受付を開始しました。評論と小説、それぞれ2題単位
でご利用いただけます。 → http://kokugo.cc/ ショッピングカート
基礎マスターコースでは、読みと解きの間をつなぐ読解シート(評論
は要点要旨把握シート、小説は粗筋・心情把握シート)の添削も含み
ましたが、応用編では不要なためありません。
また、読みと解きを別々にではなくワンセットで取り組んでいただき
ます。
題数は2題で構成します。評論と小説の学習のバランスに合わせて取
り組んでいただけます。(なお、どちらも基礎マスターコースの修了
が前提となりますのであしからずご了承ください)
ワードマーキング読解による読みと解きの解説は、基本コース同様に
当然含みます。場合によっては音声メッセージで添削学習内容の微妙
なコツ・ニュアンス部分までお伝えすることがあります。応用コース
は習得の状況に応じて添削や解説のレベル・内容が変わります。
夏を充実させ秋を生かしクリスマスを自信あふれる表情で迎えよう。
 学習を悩み苦しみではなく喜びと希望に。
 やらされるではなくやりたくなる、に。
 本格の読解力をつけて底力アップを。
なお、小論文・要約・基礎マスターコースについては、応用コースと
しては、次のステップの考え方・書き方のトリメモ/ハイブリッド小
論文を準備中です。その中で要約の必要な課題文型小論文のトレーニ
ングをおこない、加えて次の応用部分としての考え方や書き方まで広
げていきます。この点は発表を楽しみにお待ちください。

夏28 2007.07.31 現代文+小論文 読解トレーニングの最初は

大学受験の現代文と小論文に向け<ワードマーキング読解>に
まつわる話を書いているこのブログですが、通信添削コースの
学習の進み具合はいかがですか。今日はここで読解トレーニン
グの最初の段階の様子について少し書いておきましょう。
最終的には、正しくかつ速く、本文のポイントと設問・選択肢
のポイントが見抜け、比較・照合し、判断・検証できていけば
よいわけです。八割〜九割〜十割の得点を目指します。
評論は評論の本文なり設問・選択肢なりのポイントを、小説は
小説の本文なり設問・選択肢のポイントを、正しくつかむため
にどういうところに着目し取捨選択していけばよいのか、速く
判断するためにどういう着目や比較の力を磨けばよいのか、と
いうことで、読解ルールを学習し、その使いこなしのトレーニ
ングに励むということになります。
そのためのメソッドの一つとしておすすめしているのが<ワー
ドマーキング>という手法。<単語>単位で、「要素」と「構
成」の二面から本文と選択肢にマーキングを施し、的確で無駄
のない読解を実現するものです。
ルールをテキストと音声解説で学習した後は実際に自分自身の
手でマークをつけていくわけですが、文章を見る力がまだまだ
弱い段階で、どこにつけるべきか、どういうマークをつけるべ
きか、分からずに手が止まりがちだという場合は、まず@とみ
ながのマーキングサンプルのマークを鉛筆でなぞってみること
をおすすめします。ほんの少しだけゆっくりめにマーキングし
ながら、なぜここにこのマークを付けているのか、と思い浮か
べながらやってみるとよいでしょう。違和感があれば、それは
大事にしてください。自分流のこれまでの読みが変革される糸
口であるはずですから。
一題マーキングし、二題マーキングし、@とみながの目と頭に
何が残っていっているか想像してみてください。マーキングは
マークを自由自在につけられるようになることと、その助けを
借りて的確かつ素早くポイントが読み取れるようになることの
二点をマスターすることを目的とします。マークのズレを修正
することで、見抜き・読み抜きから理解のズレを修正できると
いうことになります。
完全にではなくとも、ある程度慣れてきたら、次には、普通
の速度でマーキングをなぞってみましょう。リズミカルに、手
を休めることなく、囲んだり、横に引いたり付けたり、左右に
つけわけたりのマーキングの種類にも慣れてくるでしょうし、
その延長としての読みの判断も少しずつ分かってくることでし
ょう。さらには、(   )で大きくくくっているところは
スーッと手が )の後に飛ばす感覚も自信をもって味わってく
ださい。マーキングのリズム、メリハリ、緩急が少し感じてこ
れたらよい状態です。この段階で、あらためて読解のルールを
読み直し聞き直してみましょう。「目からウロコ」で、理解し
たと思っていた内容がまだ甘いもので、新たな気づきが得られ
ることも多いと思います。じんわりと自分の頭と目にしみこま
せていって次のマーキング読解に生かしてください。
もう一度こんどは自力でマーキングにトライしましょう。どう
ですか? ずいぶんとリズミカルに休みなく、手本と同じ箇所
に似たマークの付け分けができるようになってきたでしょう。
見抜きの目と頭が育ってきている証です。教わったメソッドが
自分のメソッドとして血となり肉となってきているイメージが
もてるようになってきます。
評論であれば「要点要旨把握シート」に、小説であれば「粗筋・
心情確認シート」に、それぞれ記入していってみましょう。こ
れは最初の数回だけやってみればいい作業です。あくまでも初
期の確認トレーニングですから。マーキングによりポイント
(要素と構成)が浮かび上がっていることが再確認できること
でしょう。マーキングで読める、マーキングでこそ読めると実
感できてくれば幸いです。そう感じられればシートはもう不要。
あとはひたすらマーキングのみでも頭の中にシートに近いもの
ができていきます(というか、解く際に該当箇所の本文マーク
を一瞥(いちべつ)するだけで瞬時に頭の中に再構成されます)
虚心坦懐、先入観をもたないニュートラルな状態で、評論は評
論の、小説は小説のルールに沿ってマーキングすればポイント
がつかめて的確な理解につながるという点をぜひ味わってくだ
さい。
そうしてマーキングの精度、それによる見抜きや判断の精度を
高めましょう。スピードはその後に上げていきます。まずは、
正しさ、内容面の的確さ重視です。スピードアップについては
別稿で後日述べることにしましょう。ステップアップしていく
ためにも、今やっておくべきことを重点的にやりましょう。
あわてる必要はありませんが、着実・確実に。

夏29 2007.08.10 センター現代文〜解き方のコツ:選択肢は<構造>を見抜け

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夏30 2007.08.28 現代文読解、夏トレーニングも残り一週間を切って

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夏31 2007.08.31 受験現代文:評論で高得点をとるのは<緩急>のある読み

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