春01 2004.04.13 鉛筆一本がきみの論理脳を鍛える

■ワードマーキング読解 旧ブログより移行します
2004年3月から立ち上げた「センター現代文攻略ゼミ」。
サイトとメールマガジンとブログというメディアを通して、
硬軟とりまぜ情報や思いを発信してきました。
これまでのブログ(http://kokugo.jugem.cc)は、学習
内容や指導事項中心のサイトやメールマガジンに対して、
コーヒーブレイクというサブタイトルをつけたように、
@とみながの好きなものや人、イベントや、雑感を書
いてきました。
時には、メールマガジンにまとめるような内容ではない、
学習にまつわるエピソードやちょっと気になった事項を
書いたりもしました。
昨年の1シーズン終えて、一休みし、再び目覚めて動き
出すにあたって、学習内容についてのつれづれは、それ
専用のブログに書こうと考えました。分けた方が読む方
にとって読みやすいかなと思いまして。
ということで、この学習用ブログの立ち上げです。
アドレスは http://blog.kokugo.cc/ です。
受験現代文の学習を中心としたこのブログと、
雑感その他を中心としたこれまでのブログと、
ともどもに立ち寄っていただければうれしいことです。
どうぞ、ごひいきに。
この後は、これまでのブログから、受験現代文に関する
記事をこちらのブログに移します。旧記事は、その時期
時期に対応したものなので違う時期に読むとピンボケだ
ったりしますが、上記のような理由でアーカイブの役目
も果たさせようということでご理解ください。移行し終
わった後で、新しい記事を綴っていきます。
それでは、どうぞよろしく。次の数行が2004年4月の
最初の記事です。
■鉛筆一本がきみの論理脳を鍛える
(元記事作成日:2004.04.13.Tue)
「とみながのセンター現代文攻略ゼミ」はWebサイト、
メールマガジン、そしてこのブログをうまく組み合わ
せて、情報の発信とトレーニングのサポートを行ない
ます。
追:2005.08.31.記
オープニング用にと思って、当時3DCGを描いてみた。
広大な澄んだ海、光輝く水平線を遠く望んで、水面わ
ずか上に浮かぶ透明な楕円形の物体。周りの空や雲や
水、おそらくは風も光も映りこんだこの物体。あの時、
何をイメージしたのか、今だと何に見えるといえるか。
      あなたには、何に見えますか。

春02 2004.04.28 センター以外の現代文

(元記事作成日:2004.04.28.Wed)
就職試験向けや教員採用試験向けに学習中の方からもサイ
トの方での仮入会の申込をいただいています。
(注:2004年のこの時期は、仮入会者限定で、過去問読解
オンライン講座とでもいうべきものを試みとして無料でや
っていました。)
当然ですが、論理的文章は、ワードマーキング読解ですべ
て読めます。もちろん上記試験でも使えますし、私大入試
でも国立二次試験でも、課題文提示型の小論文でも、使え
ます。長短や深浅に関わらず、論理的文章であれば、その
本質を突くところから生まれたワードマーキング読解が通
用するのは当たり前といえます。
設問の種類は、各種試験において異なりますから、解法は
それぞれのタイプに応じたものを学習する必要はあります。
本講座はセンター試験攻略をうたっているとおり対象をし
ぼりこんでいますが、記述論述の解答作成法なり、マーク
シートでもセンターで直接出ない内容の問題の解法なり、
理解してトレーニングすれば、十分今年度の試験にも対応
できる実力を身に付けることは可能です。
本講座の内容をうまく生かして栄冠を勝ち得てください。

春03 2004.05.02 国語は知恵の輪

(元記事作成日:2004.05.02.Sun)
「知恵の輪」という昔から親しまれた玩具があります。
国語は誤解されやすい科目であることは、メールマガジン
にも書きましたが、国語の読解は「知恵の輪」といえると
思います。
もろい作りの知恵の輪は、力づくで解けることがあります。
しかし、力だけでは丈夫な知恵の輪解きには歯がたちませ
ん。
いろいろとこねくり回しているうちにたまたま解けてしま
うことがあります。しかし、もう一度といわれても解けま
せん。
どちらも別の知恵の輪を解くことに役立たない偶然の解き
ということになります。
ものは知恵の輪です。知恵を持てば、力がなくても、偶然
を期待しなくても、時間をかけずにいつでも解くことがで
きます。知恵を持てば、見たことのない新しいものでも、
知恵の応用をきかせて、易々と解くことができます。
知恵。知恵の輪の場合であれば、テコの原理などがそれに
あたるのでしょう。現代文の読解の場合でいえば、一つは
語彙力、もう一つはたとえば<ワードマーキング読解>と
いうことになります。
トレーニングの基本セットを発売開始しました。(宣伝部分
略)
単に読解問題で正解するだけではない、後々にもつながる
文章の読みの力を基盤とする読解の王道を賢くマスターし
ましょう。

春04 2004.05.04 昨日は憲法記念日…

(元記事作成日:2004.05.04.Tue)
でした。毎日書いているのだから、昨日の欄に書けばよ
かったのに、少し間が抜けている点はお許しいただきた
い。
憲法の条文もしっかり覚えることのなかった出来の悪い
法学部生でしたが、ワードマーキング読解を完成させた
ある日、難しいといわれた憲法の教科書(基本書などと
呼んでいましたが)の任意のページを開いて、ワードマ
ーキング読解で読んでみたことを思い出しました。
法律の教科書といえば、論理的な文章の最たるものでし
ょう。これに対して通用すれば、ワードマーキング読解
が、単に受験現代文のためのみならず、大学入学後の全
ての学問研究(学部を選ばず、まず、過去の論文やそれ
に準ずる教科書の読みこなしからスタートします)の多
くの部分に役に立つと思えたからです。そして、必ずそ
の読みにワードマーキングが役に立つはずだとも。
受験では、正しく早く読み解いて高い得点を獲得できれ
ばよいともいえるけれど、本質を突いていれば、それだ
けにとどまらない効果があるはずだと。
そして、当然ながら、ワードマーキングは佐藤幸治憲法
の読解に見事に役立ちました。法律の専門用語の習得は
必要であるものの、実に鮮やかに論旨を把握する絶好の
ツールとして活躍してくれました。
シンプル(だからこそ応用させる練習は必要ですが)な
読解の威力をまざまざと感じ、自分が学生の頃に身につ
けていたらと思わずにはいられませんでした。とくに優
れていると痛感したのは、一読しながら、リアルタイム
で論理展開がみえてくるのはもちろんですが、時間をお
いて他の学習をした後などに必要が生じて再読する際に、
マーキングされている文章(高度でボリュームもある立
論だったりするのですが)だと、再読して把握しなおす
のに、かなり短い時間ですむということでした。
受験現代文では、解いて点数を取ることに、ややもする
と重点を置きがちですが、本来は読む力をつけるべきで
しょう。それであってはじめて国語を学習する意味が出
てくると思います。
設問・選択肢、傍線部を中心に、付随的に本文を読むと
いう本末転倒な取り組みではなく、本質をついて読み取
るべき対象を正しく早く読み、その延長で確認として正
しい解答を選ぶという、あまりにも当たり前の読解を正
面からやりとおして応用力までつけるべく、ワードマー
キング読解のルールを知り、必要なトレーニングをこな
して、強化された読み取り見抜く目を身につけてほしい
と願うばかりです。

春05 2004.05.06 模試の点数

(元記事作成日:2004.05.06.)
一学期は模試の点数は気にしないでいいよ、とメールマガ
ジンに書いたんだけど、それでもやっぱり気になるよ、と
いうことでひとこと…
多くの母集団で同一問題を解かせて偏差値を算出するとい
うシステムが編み出され利用されてずいぶん長い期間にな
るけど。その中での点数はもちろんのこと、得意・不得意
分野の分析や合格可能性という欄がどうしても気になって、
一喜一憂してしまったりするみたい。
一学期は、浪人生は二回目(以上)でも、高三生は受験の
学習がまだ済んでいない分野もある時期だし、部活が現役
でまだまだ受験の態勢が整っていない人数もかなりの数に
及ぶだろうし、同じ競争のラインについていない時期だと
いう意味で、この時期の模試がよくても悪くても、本番と
は様子が違うだろうと思う。この時期に喜んでいても仕方
がないし、悪くても嘆くにはおよばない。
ただ、学習の土台づくりとしてとても重要な時期であるこ
とは事実で、(何が土台か、という議論もあるかもしれな
いけれど)立夏を過ぎた今、そろそろ学習の態勢を整え、
コンスタントに学習を進めていくことは、必要で重要なこ
と。
だから、この時期の模試は、結果としての点数に気をとら
れるのではなくて、学習意欲を持ち続けるペースメーカー
の役割や、まだまだ学習しなくちゃならない分野がたくさ
んあるなと気持ちを引き締める見張り番みたいなものとし
てとらえたらいいと思う。
それを参考に一学期の学習をしっかりとだんだんペースを
上げながら進めていって、浪人も現役も(部活生も)同じ
比較のラインに立つといえる夏休みあたりから、模試の点
数も気にしたらいいと思う。
ワードマーキング読解も、一手間かけるから時間が最初の
うちは余計にかかって、こんなことやってていいのかと迷
いが生じる瞬間もあるだろうけれど、本番を前にしての学
習のゴール=クリスマスに最高潮に達するよう階段状に力
を磨き上げていくんだったよね。百回の練習より一回の本
番ということもあるから、その意味でも一学期は徒に焦る
ことなく、かける手間・時間はきちんとかけて(なんてっ
たって大事な土台づくりの時期だったでしょ)日頃の学習
を進めて、模試もうまく活用して、何段階も訪れるパワー
アップを自分のものにしよう。
夏の始まりの今から終わりまでの三ヶ月+α。花を咲かせ
るための、土づくり、根っこづくりをしよう。しっかり
と張った根っこが、力のある葉を茂らせ、美しく気高い花
を咲かせることにつながるはずだから。(いきなり花や葉
っぱを求めちゃいけないよね、焦らず、ここは着実にいこ
う。目に見えない部分で、たいへんな割に結果が見えづら
いけど、この時期の仕込みが大事ね。あとの階段の幅・高
さが変わってくるから)
継続は力なり。やり始め、やり続けようか。
追:模試の点数は、実は最後の最後まで気にしなくていい
と思う。とくにセンター模試は。本番の過去問の選択肢の
質の高さ・練り具合は、模試の及ぶところではないといえ
る。学習の仕上がり具合は過去問の出来具合で計ることが
できる。年により、本試・追試により、難易度の差はある
が、確かな読解力が如実に点数に現れてくる。ここにウソ
はない。いたずらに模試の結果に心惑わされることなく、
クリスマスの頃、過去問が、時間も得点も自分が必要なだ
けのレベル+αで解けるようになっているかどうか。その
点を肝に銘じて、9月、10月、11月、12月の学習を組み
立ててほしい。(転記にあたって追記:2005.08.31記)

春06 2004.05.10 語彙力、文字力

(元記事作成日:2004.05.10.Mon)
編集に戻るといいながら、もひとつ書きたくなって。忘れ
ないうちにすぐ書いておこう。
このブログは文体ぐちゃぐちゃだけど、中にちょくちょく、
むずかしめの熟語や漢字が入ってたりします。わざと入れ
てるというのがほんとかな。
分からなくてひっかかっちゃった時は、オンラインのもの
でもいいから辞書を引いてみてください。少しずつだけど、
いろんなことばを使える形でおぼえていくことにもなるか
ら。
語彙力というと、意味を知って使えることばの範囲、その
使いこなしの力のこと。文字力というと、読めるのはもち
ろんだけど、書ける言葉の扱い能力のこと。小説でも評論
でも、読解のベースでもあり、直接の得点のもとでもある
よね。
とみながのブログ、意外と深い、ヨ。これからも読んで下
さい。

春07 2004.05.13 評論の正しい読み方のために

(元記事作成日:2004.05.13)
硬くて込み入っていて少し長めの読みづらい文章にも慣れ
てきましたか。抵抗感がうすれ、試験の本文程度の長さは
一息に最後まで目を通せるようになりましたか。(内容が
分からなくてかまいません。最後まで休まず、他の事に気
をとられたりせずに読めるかどうかというだけ 2005.09.
01記)
(注:この部分は、学習のはじめの5月頃のゆとりのある
頃であれば、地ならしとして、大学入試の現代文の過去問
の本文をただ普通に読むということを少しやってみようと
いうアドバイスをメールマガジンの方でしたのでした。指
導をしていると、年々、ある程度の長さのテーマをもった
文章の字面をただ最後まで追うことさえ難しいという学生
さんが増えているように思えるからです。気が散らずに
3,000字ほどの文章を一文字目から最後までしずかに目を
通すというところから学習を始めるわけです。今、この注
を書いている夏の終わりには、もうそんな状態ではないと
思うので不要です)
まずここまでが準備段階。
kokugo.ccサイトの仮入会者向けページに、評論の読み
方のシンプル版を載せています。まだの方はぜひお読み
ください。もう読んだよという方は、おおざっぱにしか
書いてないものですが、自分のこれまでの読み方を思い
浮かべて、軽く比較してみてください。ちょっと批判的
に読んでもらってていいですよ。やりだすと「ほんとだ
ね、この読み方。頭がすっきりして文章がよく分かるよ。
Eureka!」という実感が強く湧いてきて余計にその効用
が分かると思いますから。
一言、内容の補足をしておきましょう。
ポイントは、構成要素(素材)の分別と、論理展開の捕捉
です。
評論の素材8種類はまず覚えましょう。そして、◎と
○のメイン素材、△のサブ素材の区別も覚えます。
メインの素材とサブの素材が見分けられ(マーキング
まで施せ)れば、かなり論旨の把握がしやすくなりま
す。
また、語の積み重ねや組み合わせによる論理展開が見
えてくれば、もう一つ別の角度から、文章全体が把握
しやすくなります。そのためには<繰り返し><言い
換え><対比>という意識の箱を頭の中に設置して、
読む端から入れていきましょう。
読解という作業は、よく間違って行なわれているよう
な、一語一語・一文一文を無策なまま力まかせに頭に
ねじこむような荒っぽい作業ではありません。あるい
は、機械的に段落の頭と最後を読みつなげていくよう
な綱渡り作業でもありません。設問を読んでから本文
の部分部分に目を通すというのでは、力が足りないう
ちは、かえって墓穴を掘ることでしょう。
スマートでクリアに二つの角度から文章全体を解体処
理(マーキング)して美味しい部分は美味しい素材と
して残し、必要に応じて(設問に沿って)それを料理
に仕立てていく(正解の選択肢をつくる=照らし合わ
せて選ぶ)のが読解作業です。本来別々の作業を同時
並行して行なう複雑になりがちな作業です。意識して
的確におこなってはじめて正確なポイントの捕捉がで
きるということを肝に銘じておいてください。そのた
めには、本文が長く小難しいことを考えると、目で文
字を追うだけでなく、二つの角度が示唆してくれる一
定の基準でマーキングしていくのが一番です。
そうでなければ途中で混乱しだすか、あるいは本文の
読み自体はなんとか最後まで済ませても、設問・選択
肢まですすんで読み戻った本文が初対面に近いものに
思えて悲しくなることでしょう。もしくは、設問を最
後までこなせても、やたらと時間がかかったり、解答
に自信がもてなかったりということになりかねません。
(別に脅しているわけではないので悪しからず 心当
たりありません? いじわる言ってるのでもないので
すが…)
本番の評論の本文・設問・選択肢が、たとえていえば
120kgのバーベルだとした時に、今は自分でどれくら
いまで無理無く上げられる力をもっているのか、そし
てあと八ヶ月でどのような方法論でトレーニングして
いけば、100%の確率で120kgのバーベルが上げられ
るようになるか、そのトレーニングの質と量を見定め
てトレーニングを始め、そして続ける必要があるのだ
ということを頭の中で確認してほしいと思います。念
じるだけでは力はつきませんし、道具を適切に使えれ
ば、より効果的に力をつけ、伸ばせるようになること
でしょう。無手勝流では肩や腰を傷めかねません。ム
ラがあっては狙うレベルの力をつけることが無理なこ
ともあるでしょう。それに本番のバーベルは重さのバ
ランスや頑丈さ、取っ手の形などが練習のバーベルの
どれもと違っていることがほとんどです。シンプルな
ルールだからこそ、トレーニングで磨いて、しっかり
自分のものとして、どんなバーベルでも計算して失敗
なく上げられる応用力までつける必要があることを忘
れずに。(結果オーライではなく、狙ってつかむ正し
さが重要)
明確な読解の方法論をもって、必要な質と量のトレー
ニングを、考えられたペース配分で継続して行なえば、
結果を計算できる形でゴールすることが可能になるで
しょう。当たり前といえばあまりに当たり前のことで
すが。必要ならばコーチの指導をうければよいでしょ
う。
kokugo.ccが役に立つ、そんな気がしてきませんか?

春08 2004.05.14 語彙力の参考書のオススメ

(元記事作成日:2004.05.14.Fri)
文字力(漢字の書取)増強のための問題集は、ずいぶん前
にメールマガジンでご紹介しましたが、語彙力の参考書も
ご紹介しておきましょう。
新版完全征服 頻出現代文重要語700[改訂版]桐原書店
小説でも評論でも役に立つと思います。もしまだ何も持た
ないということでしたら本屋さんで手に取ってみられては
いかがでしょう。見やすそうだと感じられたら買い求めら
れることをおすすめします。(参考書でも講師でも、第一
印象で感じる相性の良さは、意外なほど大事です。合いそ
うになかったら他のものでも結構です。自分がページを開
いてもいいなと思えるものを選んでください。)
本来、語の意味こそ、読書や講話や会話の中(つまり文脈
の中)で生きた意味を知って覚えていくものですが、今は
時間の制約からそうも言っていられません。端から完璧に
覚えていくというのではなく、毎日12語ずつ目を通して覚
えようとしてみる。漢字をしっかり見て、その一字の意味
も手がかりにして熟語のおおまか(でいいよ)な意味を頭
にいれてみよう。忘れても当たり前で、その対策として繰
り返しをする、という姿勢で学習に利用してください。
だいたい二ヶ月で一回りすることになりますが、その間に
読解問題をいくつも解くでしょう。学校の問題や、模擬試
験も含めれば結構な数の文章題にあたると思います。読書
代わりというわけではありませんが、その文章題の中に、
この参考書の中のさまざまな語が現れてくることでしょう。
その本文の文脈の中で、あらためてこの本の中の語を覚え
なおしていきましょう。
単語を覚える作業は、机についてやるのはもったいないで
すね。机につける一まとまりの時間は、国語でいえば文章
題を解くことにして、単語の学習は細切れの時間を利用し
ましょう。覚える時間を特別に取るのではなく、通学の乗
り物の中でもよし、休憩前でも、家を出る前、風呂に入る
前、トイレの中、布団に入って眠りにつく前でも、いつで
もどこでも見られるように(その日の分だけページを破っ
てポケットに入れておくように)して、ちょこちょこ何度
も見て目になじませ、頭に染み込ませるように心がけると
いいと思います。
忘れるから何度も見るようにする、どこでも何度でも見る。
二ヶ月で一回りして、それを三セットぐらいやってみる。
そこまでは無理そうなら、一回半くらいでもいいからやっ
てみる。おすすめしておきます。明日からでもやった方が
いいですね。頭が耕されてくると、水も肥料もよく染み入
っていくものです。
読書好きだけれど現代文の点数が悪いという人は普通にい
ますが、漢字の書取の得点の高い人に現代文の点数が悪い
人はいません。語の意味(は漢字ほど目立って計測できま
せんが)の場合も同様です。国語のデキるお友達を思い浮
かべてみると当てはまるでしょう。デキる側になるように
やり始めましょう。
文字力・語彙力は直接の配点も高いですし、間接的にも読
解の点数に反映されます。細切れ時間でいいですから、早
速とりかかってください。文章との関わりが薄い時期には
無味乾燥になりがちで効果もやる気も出にくいですが、い
ろいろな文章題も解いていくような時期からは多少ともや
りやすいと思います。
コツコツは苦手でも、難しい読解問題で時間がかかってと
れる点数も、文字力・語彙力で瞬間にとれる点数も、当然
同じ点数です。陸上100m決勝の10秒弱のために、4年
5年それ以上も本番外のトレーニングを行なうアスリート
のことを思い浮かべて、もし苦手でもコツコツやってみよ
う。頑張れ!

春09 2004.05.17 評論を読むと?

(元記事作成日:2004.05.17)
評論を読むと、頭がよくなるよ、といいます。
評論は、高校までの生活の中(学校や家庭、地域社会)で
教わるイイ子で間違えない子の頭を揺さぶってくれます。
いい意味でひねくれた視点から、でも、いわれてみればそ
うだよね、そういう見方もありだよね、と思わず膝をうち
ながらうなずかせるような知的快感あるいは知的爽快感を
味わわせてくれます。へぇー、そんな切り口でそれを見ち
ゃうか、というようなこともありです。
正解は一つじゃない、いやいや、そもそも何が正解かは分
からない、正解を求める必要があるのかも分からない、と
いうような、ある種混沌とした、しかし大きな知の世界を
垣間見させてくれます。つかの間、頭がよくなったような
気がすることも多いです。たまに逆もあるけれど、分かん
なくてね。トホ。
小説を読むと、心が豊かになるよ、といいます。
人生は一度きりなんだから、と妙に励まされたりけしかけ
られることも人生にはあるけれど、小説を読むと、読んだ
小説×n本の人生を追体験・疑似体験できます。(n=登場
人物などの数)しかも好きな場所にいながらにして。電車
の中でも、お風呂の中でも、トイレの中でも、ベッドの枕
元でも、そこが21世紀の日本だったり、中世のヨーロッパ
だったり、25世紀の宇宙だったりするわけです。映画やテ
レビのドラマでも味わえるというかもしれませんが、いや
いや、なんのなんの、小説を自分で読むということに勝る
ものはありません。(映画やテレビは時間の制約があるこ
ともさりながら、俳優さんの顔そして声が、自分のイメー
ジと違ってるなんてこともあるでしょう。時間の流れが違
うから、人生のふくらみや揺れ幅にも制限がかかるし、監
督の目がどうしても主でそれを鑑賞させてもらうみたいな
ところがあるけれど)自分で読むときは、そりゃ、自分が
監督兼プロデューサーみたいなものですから、しかも予算
の心配なし、邪魔な音楽なし、好きな音楽ありの状況で、
どれだけでもいれこみたい人物や事件に入れこんでふくら
ませて泣くも笑うも思うがまま。人生を何十倍も味わえる
究極の宝箱みたいなものですよ。神は細部に宿る、って。
それを期待しつつ、長年受験科目に入れられているんだろ
うけれど、皮肉にも試験では唯一の正解を客観的に得られ
なければならないという特性ゆえに、ある時は小さく、あ
る時は大きく、自由が制約されてしまう。でも、それはそ
れ、物は考えようで、より緻密な読みのトレーニングのチ
ャンスにしてもいいかも。そうそう、ワードマーキング読
解ね。マークを究めて、マークから出れば、強化された目
が、同じ評論や小説を一段と光り輝くものとして目の前に
提示してくれて、新たな知と情の世界が展開し味わえるこ
とでしょう。

春10 2004.05.20 ワードマーキングについて

(元記事作成日:2004.05.20)
ワードマーキング読解は、特別なものではない。
当たり前で真っ当な読み方と解き方を、ちょっと使いや
すく工夫しただけのこと。(この一工夫が効果的なのだ
けれど)
簡単に言えば、書き方の逆用・問い方の逆用。時間の有
効利用と精度アップのための方策。なかなかトレーニン
グしにくい読む力を客観的に比較的短い期間に磨き上げ
ていける方法。
学習には、メールマガジンに書いたような、学習態勢の
根本にまつわる大きな気づきもあるけれど、ある科目の
基本部分の習得にまつわる中程度の気づきもある。
3ケ月もあれば、大概の人はマスターできるけれど、やれば
やるほど手を通して強化される目と頭は、その後5〜6年は
同じ程度の文章を読んでも、さらなる気づきがあるだろう。
(注:これは実際の私の経験。読めた、分かった、という感
覚の先に、もう一段高い感覚が待っていた。それが何段も
繰り返された。これは本当に自分自身で驚きで。今まで見
ていたもの、読めたと思っていたものは何だったんだ、と
素直に驚いたものだった。これは不思議だけど、実に楽し
い感覚だ。2005.09.01追記)
筋力トレーニングのダンベル代わりに、脳力トレーニング
の鉛筆一本というところ。少し先が丸まったくらいがいい
けれど。
お料理教室よろしく、道具と材料をそろえてレシピ通りに
やっても、出来上がりは千差万別だろう。バーテンダーの
数だけ、マティーニの種類はあるという。ワードマーキン
グのマニュアルはシンプルだけど、きちんと学んで使いこ
なして、名シェフ、名バーテンダーになってほしいものだ。
自分で分かっていく喜びほど、大きな喜びはないのではな
かろうか。その力を培ってくれる一つの方法として、ワー
ドマーキングを強くおすすめする。

春11 2004.05.22 戯れ言の中に真実がある zaregoto→makoto

(元記事作成日2004.05.22)
ロンリって、読み込まなくても、眺めただけで<見えてく
る>ものなんだよね。<つながってる>んだから。
タテガキの文章は、ヒダリ斜め下からミギ斜め下、またヒ
ダリ斜め下そしてミギ斜め下、五行くらいひとまとめにし
て、そんな<ヨコ+ナナメ>の視線の移動で<見えてくる>
んだけど。
そう、本屋さんでどっちの本を買おうか迷ってパラパラめ
くってる時の読みとか、試験前日で教科書や参考書やノー
トをザックリ読みなおす時の読みとかと似ているとこある
よね。ヒトの目と頭って、もっと信用していいと思う。
最初から読まないのはモッタイナイけど、バカテイネイに
読んでしまうのもモッタイナイかも。
いきなり<ヨコ+ナナメ>じゃチョットというヒトに、や
っぱりオススメ<ワードマーキング>。
手を使うことで、ルール化され、その枠の中での自由さが、
目と頭を生き生きと動かすテコになるよ。見えなかった
<ロンリ>がだんだんと見えてくる。ワカル喜び体験のノ
ウハウ、提供間近。
(オイオイ、まだなの?)<<<<< モウスグ、ハジケマス、
陳謝。
そうそう、ワードマーキングはウマクなっていくと、手が
目に追いつかなくなってくるらしいヨ。その瞬間からは、
手作業がいらなくなるって。一度型にはめて、その枠の中
で分かり始めた自由さが、ほんとに解き放たれたヒロガリ
をもった自由にグレードアップするんだとか。オモシロイ
ね。アタマがよくなるという実感、もてたらスゴクない?

春12 2004.05.23 設問で問われるのは、これだけのこと

(元記事作成日:2004.05.23.Sun)
現代文は、同じ本文に出会うことはめったになく、筆者も
テーマも多岐にわたる。
しかし、設問内容のバリエーションは他の科目に比べると
極端に少ない。
評論でいえば、結局は、指示語と接続語をからめた頻出の
中心語の説明問題ということになる。別の言い方をすれば、
重要段落の要点や全文の要旨の把握確認問題だといえる。
小説でいえば、とりもなおさず、登場人物の場面ごとの心
情(気持ちの変化)や、場面を通しての人物の性格の把握
確認である。
そう考えれば取り組みやすい科目といえることがわかるだ
ろう。もちろん、本文の該当する表現のバリエーションや
難易度の幅から、ことは単純ではなく、それ相応の対応力
をトレーニングで積む必要はあるし、その前提として対応
のルール(読解法)をマスターすべきであるわけだが。
あとはこれをいかに的確かつ迅速にマスターしトレーニン
グさせられるかということがポイントであり、そのための
方法論として何が教授できるかということであろう。わた
しの場合でいえば、そのための方法論が<ワードマーキン
グ>というわけだ。

春13 2004.05.25 補足:解くための読み方

(元:2004.05.25.Tue)
23日付けのこのブログ(注:一つ前の記事)で
「設問で問われるのは、これだけのこと」として、「評
論でいえば、結局は、指示語と接続語をからめた頻出の
中心語の説明問題ということになる。別の言い方をすれ
ば、重要段落の要点や全文の要旨の把握確認問題だ」と
書いた。
だから、解くための読み方としては、接続語で論理展開
のメリハリを見極めながら、「また出た!」頻出の語を
中心に、必要な範囲の指示語の指す内容をとらえるのが
オーソドックスな手法だということがわかる。
頻出語や指示語が指す内容は、話題・問題や主張につな
がる重要表現である。それらメイン要素を抜き出す読み
とともに、理由・具体例・比喩・引用・批判すべき他説・
逆の場合の仮定というサブ要素を削り落とす読みをすれ
ばなお効果的。加えて、論理展開上、頻出語の説明の展
開(つながり+ひろがり)を接続語によって重要部分か
そうでないか、メリハリをつけて読めれば正しくかつ速
く分かるということになる。
センターレベルの設問のバリエーションから以上のこと
がいえるが、さらに評論の読解の主眼を確認する意味で、
センター以外の現代文読解問題の設問の種類を分析して、
確認することにしよう。
(このまま書こうかと思いましたが、長くなってブログ
形式に合わないので、明日発行する予定のメールマガジ
ンの方に譲ることにします) 
(注:この頃は、まとまった内容はメールマガジン、気
になったトピックはブログというように、並行して発行
していました。2005.09.01記)

春14 2004.05.27 補足:問いと読み

(元:2004.05.27)
ブログ5月23日・25日と、メールマガジンvol.21にまた
がって設問の内容から検証できる読み方、解くための読
み方、問いと読みの関係について書きました。
問いの類型に漏れがあったので、追加して再確認してお
きます。
■具体例について問う〜論旨に適合する具体例を選ばせる設問
■理由について問う〜頻出の中心語に関する理由説明の設問
具体例も理由も、評論の8つの構成要素のうちのサブの
6要素に含まれる。かたや論旨や頻出の中心語はメイン
の2要素に該当する。すなわち、メイン要素の読解がど
こまでできているかを間接的に問うものとして用意され
る設問である。これを勘違いして、設問で主に問われて
いるから具体例や理由(先に述べた分析では比喩も)な
どサブ要素も重要な内容としてしっかり読まなければな
らないと思い込まないように注意。切り口を逆にしただ
けで、本来問いたいのはメインの論旨や頻出の中心語を
きっちりとらえているかどうか。一見逆のようだが、内
実はメイン要素について問うているだけ。もっといえば、
本文に書かれているメイン要素についてきちんと把握で
きていなければこの種の設問(とくに本文にない具体例
やそれを含む発言形式の選択肢)で正解を正しく速く選
ぶことはできづらい。見かけに惑わされず、主たるメイ
ン要素をひきたてるサブ要素という図式のメリハリのつ
いた読みを、いつも通りにしておけばよいという点を再
確認してほしい。

春15 2004.05.30 言葉で伝えるべきもの 言葉では伝わらないこと

(元:2004.05.30)
言葉で伝えるべきものの代表格は主張。評論の範疇(は
んちゅう)である。
言葉で伝わらないことの代表格は思い。小説の領域であ
る。
主張は、説明、すなわち「分かりやすく言い換えてしま
うこと」が可能だ。いや、むしろそうすべきだ。分かっ
てくれない相手や分かりにくいテーマ・内容については、
説得のための青写真に基づき、手を変え品を変え、納得
させる素材を用意し、効果的に積み重ね組み合わせて構
成・展開する。断定可能ですっぱりと割り切れる表現が
ふさわしい。論理。
思いは<説明>不可能だ。言い換えれば言い換えるほど
核心から遠ざかる。いや、そもそも核心といえるほど確
たるものではない。移ろいやすくはかなくもあり、他方、
このうえなく長く持続する場合もあるが。軽やかに天駆
け上ることもあれば、深く重く闇の底に潜むものもある。
十人十色、百人百様人の数だけ性格があり、それ以上に
思いのバリエーションはある。ひとつの出来事、ひとつ
の発言をひきがねに、立場の数だけ、性格の数だけ、状
況の数だけ、思いは生まれる。喜怒哀楽のたった四文字
が包含する色の種類と濃淡の度合いの組み合わせは無限
だ。
それを表現する手段は多岐(たき)にわたる。音楽しか
り、彫刻しかり、絵画表現しかり、演劇しかり、舞踏し
かり、枚挙に暇がない(まいきょにいとまがない)。芸
術といえるもののすべてか。作り手たちの側から、聴衆・
観衆たちの心に響かせることで思いを訴えかける。
その中に小説がある。思いを伝える表現として、不利で
最も遠いところにある言語表現を用いて、なおも、描こ
う、感じさせようという営みである。言語を用いつつも、
説明的ではないように。分からせるのではなく、感受し
てもらうように。透徹した首尾一貫の論理ではなく、曖
昧模糊(あいまいもこ)として不可解で不可思議な存在
としての人間の内面を、直接・間接に描写することで、
読み手の心に響かせようとする。写生。
書き手には計算がある。読み手にそうと悟られないよう
に装いながら、したたかな感じさせるための計算が織り
込まれる。神は細部に宿る。
だから? そう、その本来の読み方は? 受験での読み
方は? その身につけ方は? 受験という切り口から見
えてくるものがいくつもある。これまでに、メールマガ
ジンやブログ、ホームページに書き表してきたことども。
これから実際の習得を始めるにあたっての、再確認の書
き込みである。

春16 2006.05.05 <ワードマーキング読解2006>

めずらしく桜の季節まで残った肌寒さも、いつのことかと思う
ほどの陽気ですね。
すっかりご無沙汰してしまっているメールマガジンも、
二ヶ月ぶりの更新となるこのブログも、
変わらずアクセスしてくださったり検索してくださる方々が
とてもたくさんいらっしゃることに感謝しつつ、ワードマー
キング読解2006の準備を進めています。
(コーヒーブレイク用ブログは少し更新してました)
メールマガジンも読者の半数近くは現役あるいは近い将来の教職
の方々のようで、現代文読解の指導法を模索なさっている方々
の一助となる指導者用セットも準備しようかと考えたりもして
います。(これは要望が多ければということであくまでサブ?)
(今後はメールマガジンよりも、ブログやサイトで発信予定)
もちろんメインは受験生であるあなた。受験現代文への誤解の
沼地から抜け出して、クリアでパワフルな言葉の世界へずんず
んと歩を進めていただきたいと願っています。
   〜〜〜
人は言葉なしには生きられない。考えるのも言葉、感じ直すの
も言葉。ひらめきや衝動を、確かなものに深めるのも言葉。
人は一人では生きられない。考えや想いを人に伝えるのも、
まずは言葉。対話・討論を通して新たな気づきを得られるのも
言葉のおかげ。
人はよりよく生きたいと願うもの。生きることは自己表現。
表現のベースとなるもの、それは言葉。とすれば、言葉の
使いこなしはよりよい人生へのパスポート、かな。
言葉を通して、自分と、他者と、対話をし、考えや想いを
深め広げていく。それがよりよく生きることにもつながる。
言葉はメディアの核だが、一つの道具ともいえる。道具は
使い方を理解し、適切なトレーニングを経ることで、より
うまく使えるようになる。そこから副次的な効果も広がる。
生きる上で当たり前のこととして行っている歩き方も、
呼吸の仕方も、知らずにやるより、正しい方法(いくつも
ある正しいカタチの中のひとつでも)を教わり身につけた
方がいい。
生きることは、考えること、感じること、コミュニケーシ
ョンをとることとも言い換えられる。具体的な方法論と
しては、発想法や読解法、記述・論述法もそれらの仲間。
我流でやるより、(正しいという言い回しがいやならば)
よりよいメソッド(方法論)を教わり身につけた方がいい。
広い意味での「読解力」(文科省のいう「言語力」や
「PISA型読解力」)ならば、ワードマーキング読解は学習に
最適なメソッドの一つだ。
教わったばかりのぎこちない状態から、日々少しのトレー
ニングを重ねることで、自由自在に無意識(あえて意識し
なくてもという意味)のうちに使えるようになれば、
見えてくる世界が違ってくるのも当然のこと。
シンプルなメソッドであれば多くの場合無理なく身につけ
ることができる。言われてみればなるほどと納得するコロ
ンブスの卵のようなメソッドも、言われなければ、実践は
おろか、気づくことすらないかもしれない。
幸いなことに、ワードマーキング読解は通信講座で身につ
けられる。今年からは通信でもマーキングの添削も(…ホントに?→わたし)
これまでの「テキスト+音声解説CD」に、「解説ムービー」
が付くというプランも。夏場は短期集中合宿、とか(…ホントに?→わたし)
使えるメソッドを、身につけやすいメディアで、という
シンプル発想も、メディアづくりにはかなりのエネルギー
がいるというのが悩ましい。つい目の前のリアルの生徒
さんへの指導にエネルギーを注いで走り続ける日々。
いずれにしても、現在は http://kokugo.cc サイトも、
情報強化のために教材販売休止+メルマガバックナンバー
公開も休止中ということもあり、このブログのエントリー
「25.重要なパートナーとしてのツールたち」にアクセスが
集中していて苦笑い。これは仕上げ時期のオマケ話題という
趣旨だったから。逆にいえば、本来のメソッドの具体的方法
論の展開を求めている方々がいかに多いかと痛感している次第。
今は受験学年スタート期で、勉強受け入れの下準備・ウォー
ムアップの時期にあたる。受験に対する気持ちの面、学習内容
の理解の面、学習スケジュールの全体像がおぼろげにもみえて
くる面から、ワードマーキング読解2006の再開を6月としよう。
夏までの一月半、夏(休み期間)の一月半、すこし休む期間(他教
科に注力する期間)を入れてのクリスマスまでの四ヶ月、調子を
落とさずキープする直前の一ヶ月というスケジュールで、ワード
マーキング読解を身につけ磨いていこう。
センター現代文のための、とタイトル付けをしているものの、
(多くの受験生が受ける試験だから特に取り上げているだけの
ことで) もちろん私大入試にも国公立二次試験にも、はたま
た課題文型小論文にも、役に立つのはいうまでもないこと。
今月は学習態勢を整える月として、やる気を高めておいてほしい。
ポイントは、素材の選別と展開の見きわめ。メインとサブ、
プラスとマイナス、強と弱、明と暗の判断。センター現代文での
正しく速い読み方・解き方で満点ゲットを目指そう。

春17 2006.05.29 現代文の学習態勢は?

前のエントリーで、五月は学習態勢づくりの月に、と書きました。
学年もあらたまり、GWも過ぎて、新しい環境にも慣れ、受験生と
しての学習も本格化してペース配分もできてきた頃かと推察します。
これから夏休みまでの一ヶ月半で地力をつけていきたいですね。
あるいは足りない部分を補っておきたいですね。そうすることで
続く(いわゆる)夏休みの一ヶ月半を実力磨きの時期とすることが
できるでしょうし、さらに9月・10月で得点力アップを実現するこ
とができるでしょう。その後クリスマスまでの二ヶ月は他教科の力
と希望得点との関係で学習量と緩急の個人差は出てきますが、めで
たく第一仕上げのクリスマス時期を迎えるという段取りです。
とくに現役高三生で夏前までは部活に力を尽くすという場合は、
体力と集中力を養っていて後に生かせば挽回は可能ですから、地力
の補強と学習のペースづくりだけは怠らずにやっておきましょう。
部活がない人も、意欲と集中力、それを支える体力を日々の暮らし
の中で意図的に高める工夫をするように。机についている時だけが
勉強してる時間ではないから、ね。
現代文でいえば、やや易しく短めの論理的文章(短大入試や高校入
試レベルからでも可。徐々に難・長に)を20分続けて"目を通す"
作業を重ねて、20分間は他に脇目をふらず気をとられることも見や
めることもなく文章と対峙する習慣づくりをしましょう。最近は、
文字のかたまり(文章)に目を通すだけでも続けられない受験生が
多くいます。理解は後回し、読解メソッドもまだ後で結構、まずは
最低限の読解の姿勢づくりをやっておきましょう。大丈夫、若い頭
は鍛えることでかなりの能力を発揮してくれるから。(その力は大学
で必要な力でもあるし)
一方で読解のベースとなる語彙力・文字力は学習していますか。こつ
こつ毎日少しずつ続ける必要がありますが、これがボクシングのボ
ディブローのように後々きいてきます。あなどらず、いやがらず、
続けてください。語彙力(意味を知って使いこなせる語の力)の
おすすめは桐原書店の「新版完全征服頻出現代文重要語700」、
文字力(書けて意味も分かる漢字の力)は河合塾の河合出版の
「秘伝の頻出漢字」です。毎日五分ずつでも習慣づければなんという
ことはない。読解でも実に重要な分野です。書き取りの点数が悪い
のに読解はいい受験生なんて今まで一人も見たことがありません。
緊密な相関関係があります。ここまでが、ウォーミングアップ兼
基礎練習です。
これらの学習で、いよいよ読解メソッド「ワードマーキング読解」
の習得がスタートできます。1.5+1.5+2+2(ケ月)で第一目標の
クリスマス、その語の本番直前1ヶ月で調整維持か集中磨き上げかの
どちらかで得点力をたしかなものにしつつ体調と心境を調整すれば、
あとは意気揚々と本番会場に向かうだけというスケジュールです。
階段状の学習習熟度曲線を念頭に、さほど多くないマスターすべき事項
をきちんと使いこなせるトレーニングで我がものとして、希望する栄冠
を手にするべく、日々を過ごしていきましょう。(まだ始めてなかった
人は早速今日からやるように。「○○の行事が済んでから」なんて言って
たら、次の行事がちらついてきていつまでも始められないよ。やり始め
て続けた者の勝ち!)
ではまた次のエントリーで。

春18 2007.03.22 やり始めた、面白くなってきた、だから続けた

↑↑↑ それって大切な感覚かも。 (受験べんきょうでも)
訳分かんない状態はツライ。息苦しい。行き詰まる。息つまる。
息は楽に大きくしたいもんだ。
分かんない状態に、一筋の光が射したり、射したような気がす
る瞬間が訪れることがある。なんだか分からずごちゃごちゃい
き詰まる状態から、ああ、これはこれ、それはそれ、なんてす
っと分けることができることに気づく瞬間が。
分かんない=分けられない→分けられる→分かる。
これって、古語でいう「面白し(おもしろし)」状態。ぱっ、と
面(=顏=目の前)が白く(=明るく)なって、いいじゃん! って言
いたくなる気分。
気持ちだけじゃなく脳みそでも「うん、いいかも。いや、いい」
なんて。いってみれば快感、かな。体の中がウズウズってして
きたりして、なんだか跳びはねたくなったり「うぉっしゃ〜」
なんて握りこぶし振り上げて声を出してみたくなったり。
驚き、サプライズ、ドッキリ、は楽しい。心の落差がドキドキ
を生み、ドキドキはワクワクをひっぱってくる。自分の頭の中
に起きるサプライズの楽しさ・面白さは、他とちょっと比べよ
うもないくらい強烈で深い。だって自分の中で起こる自分だけ
が実感できる楽しさ・面白さなんだから。「見えてきた」とい
う驚き。「分かる」というサプライズ。よそで起こったことで
もなけりゃ、ぱっと消えるものでもない。目には見えないけれ
どたしかに自分の中に起きた一つの、けれど大きな変化。強烈
なパワーを秘めた水晶玉みたいなものが頭の中にどんとすわる
感覚。自信の源泉。
分からないより、分かる方が面白い。少し分かるより、もっと
分かる方がずっと面白い。ぐぐっと分かってくると、そりゃそ
りゃ面白みもぐんぐん高まってくる。ちょっとしたきっかけが
気づきを生んで驚きにまで急成長。自然と笑いが湧いてくる。
気づく・発見するきっかけとなるのが触媒かな。理科の化学変
化のとこででてきたアレ。なかなか変化しなかった面に刺激を
あたえて、変化のきっかけをもたらし変化をおし進めてくれる。
受験現代文の読解でいえば鉛筆一本、そしてその使い方として
の<ワードマーキング読解>のルール。これがまたよく効くん
だなぁ。それを教えるコーチもまた触媒か。
長く読めなかった評論や小説が、苦手で解けないと思い込んで
きた設問・選択肢が、気づいて見えて分かってくる、解け出し
ていく。
目のズレが頭のズレ、それを修正すれば目も頭もシャープに焦
点が合ってくる。現代文に対して近視だったり乱視だったりす
る状態を乱視なしの視力1.5に変えてくれる触媒、それがこの
<ワードマーキング読解>。原理はシンプル。本文の本来の性
質、設問・選択肢の本来の性質から導き出される。今までして
こなかった方法ならばこれからやってみるといい。目のズレ・
頭のズレを修正してくれるのが手の動き。手が、目と頭を手助
けして導いてくれる。頭真っ白になりがちな本番で強い味方に
なってくれるのが手だ。本文や選択肢の下ごしらえに動いて、
頭を使うべきときに集中して使わせてくれるのも手だ。正しさ
と速さ、そのレベルアップは手が作り出してくれる。
大きな目標をもつアスリートたちには、アマにもプロにもコー
チがつく。練習メニューをつくり、練習自体をサポートしてく
れる。メンタル面も含めて、本番で自分の力を出しきれるよう
に導いてくれる。自分の力を高める練習、そこに必要なジャン
プアップのための気づきを与え、自分自身の中からわき上がる
やる気を引き出してくれる。受験学習・受験トレーニングでも
コーチの存在は大切だろう。(相性は何にでもあるから、相性
の合うコーチと出会えればいい。時期によるか、段階によるか)
大事なのはもちろんプレーヤーであるあなた自身。触媒として
のコーチの存在を活用して、自分自身を生かしていこう。息苦
しくならず、行き詰まらず、大きく胸いっぱいの深呼吸をいつ
もしながら。うつむかず、そっぽをむかず、目を見開いて両手
を広げて、体いっぱいに気づきの陽の光を浴びハッピーな気分
になろう。シンプルなルールの分、応用力を磨いて、いくつか
のマーク付けをしながらメリハリのきいた読み解きをしていこ
う。
一筋の光、一陣の風は、チャンスの女神。その後ろ髪をすかさ
ず手にして、チャンスを自分のものにして一歩踏み出そう。
やり始めた。面白くなってきた。だから続けた。そうしたら、
思った以上の成果を手に入れ身につけることができた。教わる
ことから始まって、自力で解決できるように成長していった。
しっかりと感じ、考え、伝えられる力をもてるようになった。
そうなるよ。そうなろう。人間は考える葦。弱い存在だけれど
考える力をもつから人間だ。考えることは読むことと書くこと
で培われる。よりよい人生探し? よりたしかな自分探し?
それはどこか見果てぬ夢の先に漂って見つけられるのを待って
いるんじゃないんだよ。あなたの、その頭の中に引き出される
のを心待ちにして潜んでいるんだ。
引き出してみるといい。そこにあなたらしいあなたの根源があ
るはずだ。まぎれもないあなた自身。気づきは一度だけじゃな
いよ。読むほどに、書くほどに、聞くほどに、語らうほどに何
度も何度も訪れていく。そのたびにあなたの中から引き出され
て表情に態度に行動に言葉に、広がりと深みをもって立ち現れ
てくる。あなた自身の広がりと深みもなる。
その手伝いができればいいなと思ってる。サポーター、かな。
そういう想いをこめて私は<ワードマーキング読解>をお伝え
していく。あなたにとって相性のよいコーチであったらよいな。
(意外なほど相性って大事だったりする。もし合わなかったら
合う人・本を別に探しておくれ。どこかにきっといるはず)
やってみようかな、という言葉が頭をよぎったあなたは、どう
ぞいらっしゃい。あなたの好きなスポーツや楽器の演奏や他の
趣味と同じように、分かるから面白くなる、面白いからやって
いく、そうして、よりできるようになっていくという喜びを、
受験現代文や受験小論文の世界で味わうといい。最初新しいフ
ィールドに慣れるまでは他の分野と同じようにちょっとだけふ
んばる必要はあるだろうけど。
トレーニングは必要に応じてやって、受験学習以外の生活の他
の分野も自分なりに充実させて、決して灰色ではない、競争で
はあるけれど戦争などではありはしない、受験生ライフを送っ
てほしい。急がばまわれ。これからの社会、その直前期の大学・
短大・専門学校では、人間としての生きる力、社会人としての
論理的読解力・思考力・表現力(コミュニケーション能力や協
調性にもつながっていく)を伸ばしていくことが求められてい
る。そのためには、よく感じ、よく考え、よく伝え、よく生き
ていく。道徳的な意味ではなく、心にも頭にもよく生きて、自
分の人生の扉を開いていってほしい。この受験をそのきっかけ
にするといい。受験てあながち悪いもんじゃないとおもうよ。
求められる力を養い育てる重要な部分をになう現代文と小論文、
その活用のための<ワードマーキング読解>。気づき・発見が
あなたの心と頭の細胞をワクワクはずませる春であるといいね。
十代後半、二十歳前ぐらいって、何かのきっかけで大化け(あ
んまり表現よくない?)することってあるよね。化ける場合は
三ヶ月でも大きく変わるかな。大事な何かに自分で気づくとい
うかつかむというか、その後はとんとんと弾みをつけて先へ先
へと進んで上達していく。本質を突いたルールを学んで、その
使いこなし方を練習(トレーニング)するのは受験学習でも大
切だ。
まずは、現代文ワンデイダイレクトコーチ、小論文Skypeリモ
ートコーチから。もうすぐ春休み。ゆったりと始めてみようか。

春19 2007.03.28 現代文・小論文の勉強法ということ

センター現代文の学習は過去問が素材となるが、その意味では
六月ぐらいから取りかかれればよいだろう。(それまでは必要
に応じてもっと短く易しめの文章を目に入れることに慣れてい
ればよい)そこから三ヶ月で評論の正しい読み方、小説の正し
い読み方、評論の正しい解き方、小説の正しい解き方を学習し、
続く三ヶ月で評論の速い読み方、小説の速い読み方、評論の速
い解き方、小説の速い解き方に磨きをかけていけばよい。合計
六ヶ月コース。もちろんコンスタントに学習していけての話だ
から途中停滞することも考えにいれてのスタート時期が六月と
いうところか。仕上げの目標時期はやっぱりクリスマス。夏の
終わりまでの三ヶ月、クリスマスまでの三ヶ月を標準スケジュ
ールとして、夏までは部活があるよという場合は、それ以降の
スケジュールの濃さで調節すればよい。むやみにたくさんの学
習をする必要はない。つかむべき読み方と解き方の頭の使い方
をマスターすること、そしてそれを初見の文章題に対しても使
いこなせるようトレーニングすること、必要な点数と今の能力、
他教科との学習時間配分などであとはケースバイケースとなる。
先に始める必要があるのが小論文だ。少子化・大学の二極化・
入試形式の多様化・入試時期の前倒し傾向などから、AO入試や
推薦入試の軸となる小論文は、本番を夏までに迎える場合もあ
れば、秋に大きなヤマ場として迎える場合も多い。出願やその
ための情報収集と検討、思い迷う期間も含めると必要度の高ま
っている小論文の準備は早め早めに手がけることが必要になる。
書き方はあとにしても、情報収集・分析(志望分野、大学・学
部、社会の動き、自己)とメインの課題文型対策としての要約
の学習がポイントとなる。
  ※とみなが流でいえば、<ワードマーキング読解>による
   読み取り〜「要点要旨把握シート」による要約練習〜
  「素材メモ」による情報収集と取捨選択〜「アイデアメモ」
   による分析・発想・構想着手→情報の再収集〜練り上げ。
後段は頭の中では判断・思考作業が続くことになる。ある程度
の量の素材と思考・判断ができてきた時点で「アウトラインメ
モ」による答案構成、そしてそれによる答案論述で書き方に磨
きをかけることになる。
頻出テーマに加えて、学部・学科特有のテーマとして、4〜5本
の<自分なりの表現で仕上げた>答案をもって夏の本番、秋の
本番、2〜3月の本番に臨みたい。
AO入試は通年で早い時期から最終時期まで幅広く行われるが、
自分の志望が決まればその中のどの時期が本番試験時期かはは
っきりしてくるので、いずれにしても本番から逆算して準備に
とりかかればよい、とりかからなければならないということだ。
書くことは考えること、考えるためには書くこと、書き出せる
ようになるには読むこと、読むこともまた考えることにつなが
り、結果として読み・考え・書くことが一連の流れとしてあな
たの頭と心を磨いてくれる。社会を知り、自己を再認識し、大
学のことも理解して一年後の新しいステージに立つ自分をプロ
デュースすることになる。
現代文は、高三生であれば学校の取り組みのスケジュールとそ
れに沿った実力(とその伸長)の見極めがなされると思うので
それに沿いつつ中盤以降過去問をペースを決めて読解していく
ことになるだろう。浪人生であれば最初から過去問でよい。評
論・小説を週一題ずつぐらいから始めて、力のつき具合に応じ
てペースをあげていけばよい。最初はスピードを気にせず正し
い読みを心がけ、正しい解き方に進む。とみなが流でいう正し
さは<ワードマーキング読解>ということになるが、どのよう
な方法論をとるにしてもまずは正しさ重視だ。途中途中の模試
では当然時間制限がかかり苦しい気分も味わうと思うけれども
本番の満点ゲットを目指して夏までに基本をしっかりと手と目
と頭にたたきこもう。これができてこそ後半のスピードアップ
の学習が可能となるのだから。文章のテーマやスタイルが異な
るわけだから読みも解きも出来不出来の波があるように思えて
力がついているのかどうか分かりづらく不安を感じることもあ
るかもしれないが、一通りの問題を解きすすむまではありがち
なことと考えて、正しい読み方、正しい解き方、読解=判断と
いうことを忘れず、自分の判断の軸づくりをしていこう。正し
さを求めて学習していく中で、判断の軸が固まってくれば、あ
る程度までは無理なくスピードがあがってきていることに気づ
く時点がくる。無用な迷いやぶれが減ることで生まれるスピー
ドだ。夏までの目標としたい。秋以降は速さを磨くトレーニン
グに重点を移したい。これが可能になるのも<ワードマーキン
グ>の効用だといえる。七割ベースで終わるか、満点までいけ
るかの差もここから生まれるといってよいだろう。いずれにし
てもセンター現代文の学習素材は過去問。一回りしたらまた繰
り返し解くのも効果があがる。同じ問題を解きたがらない受験
生もいるがもったいないことこのうえない。もう一回り解く中
で(力がランクアップした状態で)あらためて解くことでさら
に気づきがあるはずだ。見えていなくて誤答した問題が見抜け
るようになって正答していく快感を味わうとよい。センター試
験の過去問が終わってなお時間があれば共通一次の過去問を解
けばよい。かえって難しかったり時間が不足がちに感じること
もあるかもしれないが読解の足腰を鍛えるのに実に役立つ。
(共通一次前期の随筆も含めた五題百分構成の問題など)一語
一語をじっくりと読むことの甘さも、選択肢に偏って本文を軽
視することの甘さも、現状で時間不足が当たり前ととらえてい
ることの甘さなども打ち砕いてくれるメリットもあるだろう。
センター過去問も共通一次過去問も、選択肢のつくりこみのレ
ベルは高く、取捨に必要な読解力=判断力は同じでトレーニン
グの格好の素材となる。必要十分なレベルでズバリとポイント
を見抜く目づくり、本文のポイントと選択肢のポイントの比較
照合検証で正解だと判断する頭づくり、これが読解のキモだ。
うまく仕上がれば驚くほど短い時間で正解を次々と選び出せる
ようになる。(本来、そのように作ってある良問がセンター試
験なのだから)手を抜かず、甘く見ず、投げず、あきらめず、
必要とされ試される本格の力(=読解力=判断力)をしっかり
とつけられるよう自分にあったメソッドで学習し抜いてほしい。
(もちろんオススメは<ワードマーキング読解>なわけだが 笑)
いずれにしても<10ケ月後の本番>までの学習期間中には、
いろいろな行事があり、多くの科目の準備がそれぞれにあり、
いろいろな心や体のコンディションの波もあることを忘れずに、
限られた時間であることに間違いはないが、いたずらにあせる
ことなく、必要な力を身につけられるよう取り組んでほしい。
現在無料プレゼント中の<ワードマーキング読解>[学習準備
編]で読解学習のスタートをきり、必要と感じれば[読解ルー
ル〜トレーニング]の学習へと進んでみてはいかがだろう。
マーキングの<添削>作業で、読みきる目を磨く。そこから、
小論文受験者は[要約コース]へ、現代文受験者は[読解コー
ス]へ進まれるとよい。ともに具体的なシートやメモも併用し
ながらシンプルルールだが独自の付け分けをするマーキングで
ポイントをずばり見抜くメソッドをマスターしてもらう。
他科目の文章題のポイントの見抜きにも即役立つので最初の段
階の学習としておすすめだ。
通信添削よし、SkypeやiChat利用のリモート学習よし、必要
であれば直接対面学習のダイレクトコーチ利用もよし、いずれ
にしても自分のスタイルに合わせた学習で必要な力を自分のも
のにしてほしい。触媒としてのハイパーコーチとしてサポート
していく。[学習準備編]を読み聞き終えたころにまたお知ら
せしよう。ではまた。もう学習は始まっている。

春20 2007.03.31 受験勉強のスタート、浪人生の場合

高三生はスムーズにこの春休みの時期から学習に入れるだろう
が、浪人生は心理的にまだ不安定な時期で学習にすんなりとは
入れない人も多いだろう。特に親許を離れて予備校の寮に入る
場合などはホームシックも重なってなおさらだ。寮の食事は口
に合っているだろうか。仲間とはうまく折り合いをつけて過ご
せているだろうか。街の誘惑に気をとられすぎていないだろう
か。所属する拠り所がなくなったような気分にもなったりして
環境の変化と心境の不安定さにとまどうことも多いだろう。そ
ういったところから、肝心の受験勉強に平常心で臨めるように
なるのが環境に慣れ始めたゴールデンウィーク明け、ときには
六月あたりからという場合もあるだろう。
しかし、あせりは禁物。あせってもいいことは何もない。精神
的にも落ち着いて学習が順調にできるようになってきたら、そ
の時点からしっかりとやっていけばよい。ただし、落ち着かな
い期間も机に向かう習慣づくりは大切。決めた時間に机につき
勉強道具を開くことを続けよう。起床時間や就寝時間も含めて
規則正しい生活づくりは今日からでも十分できるはず。これは
後々きいてくる。やらなければならないと頭では分かっていて
も現実には実行できないことが多いもの。まずやりはじめ、そ
してやり続けよう。(自分で書いていてできていない我が身を
恥じる気持ちだ……)
一点、注意事項。ゴールデンウィークに帰省してくる(一足先
に大学に入った)友人たちと遊び過ぎないように、それ以上に、
大学生活への不平不満など聞かないように。自分のテンション
を下げたりゆがめるのはもったいないから。
現役生がもたない本番受験の経験を生かし、本番までの十ヶ月
の時の流れ、気持ちの波、体調維持の大事さを知るアドバンテ
ージを生かして日々進もう。
本番での成功イメージを常に思い描きながら、本番で使えるメ
ソッド、本番でアウトプットできる知識のインプットを心がけ
て学習してほしい。
来春合格を手に入れて、この一年が貴重な経験だったといえれ
ば何よりだ。そうするも自分、そうしないのも自分。受験勉強
に専念できるという意味で受験のプロとして日々を充実させて
ほしい。受けるからには合格する。そしてしっかり喜ぶ。来春
のあなたの姿だ。

春21 2007.04.02 現代文が苦手な人の読解パターン例←攻略のツボ

センター現代文のようなマークシート式の受験現代文で、得点が
思うように出ない・出せないというのには何種類かの典型パター
ンがある。思いつくままに列挙してみよう。これら以外に根深い
パターンもあるが、逆の発想でとりくめば得意になれる攻略のツ
ボの参考として目を通してみてほしい。
 1)本文の内容が思うようにつかめない。
  a)使われている単語で辞書的な意味を知らないものが(複数)
   ある。
  b)単語の意味はだいたい分かるが語句や文になった時の意味
   (文脈上の意味)がつかめない。
  c)評論で自分の得意なテーマだと読めるが、苦手なテーマだ
   といやいや読むことになり頭が働かず内容もつかめない。
  d)評論で、筆者の意見と"常識的意見"とがごちゃまぜになっ
   てしまっていいたいことが分からなくなる。
  e)評論で、話のつながりが分からなくなり筆者のいいたいこ
   とも分からない。
  g)小難しい表現を避けて、分かりやすい具体例やたとえ話の
   部分をしっかり読んでしまう。
  h)一語一語、一文一文、頭に入れていこうとしながら読んで
   途中で頭の中が言葉でいっぱいになって読み進めない。
  i)小説で試験中にもかかわらず主人公に感情移入してしまい、
   泣きそうになることさえある。自信をもって選んだ選択肢
   が誤答とされ納得できないことも多い。
  j)そもそも文章を読むというより、文字を目で追うこと自体
   が苦手だ。または短い時間しかできない。場合によっては
   テストの最中でも眠気に襲われたり途中で退室したくなっ
   たりする。             
                     などなど…
 2)本文の内容をつかむのに時間がかかる。
  a)途中までは分かるが、中盤で分からなくなるとまた最初か
   ら読み直してしまう。少し先までいけてもまた分からなく
   なると最初から読み直す。堂々めぐり。
  b)分からないところがあるとそこで留まってどういう意味か
   考え込んでしまう。そういう箇所が複数ある。立ちすくみ。
  c)自分なりの解釈を書き込みながら読んでしまう。
   しぼらず付け足し+ずれの可能性。
  d)鉛筆の先で文字の横を一文字一文字じっくりなぞるように
   してすべてを頭に入れようという気持ちで読んでしまう。
   定速無変化メリハリなし。
  e)文章を<頭の中で音読>している。定速無変化つかみ薄。
  f)評論では筆者の意見に反対する気持ちや怒る気持ち、あき
   れる気持ち、納得できない気持ちが起きてきて文句をつけ
   たくなり、読むことに集中できない。怒りあきれ反論型。
  g)評論では段落、小説では場面を重視せずになんとなく全体
   を読んでいる。メリハリなしコンパクト処理拒否。
                     などなど…
 3)正しく解けない。
  a)全く的外れな選択肢を選んでしまう。
  b)選択肢を正解候補の二つまで絞れるが最後に(いつも)誤
   答を選んでしまう。(そしてそれを惜しいと思っている)
  c)(本文を読むのに時間がかかってしまい)残り時間の関係
   から本文を最後まで読み終えずに設問にとりかかる。
  d)選択肢を1から順に五つ全部読んでしまって中身を頭に入
   れてから正解を考えようとしてしまい迷う。
  e)(本文を目で追うだけでも苦手で、そのうえに)ややこし
   く感じられる選択肢を一つ一つ見ていくのがつらい。まし
   てや比べたり選んだり捨てたりなどうまくできない。
  f)小説で登場人物を自分に置き換えて気持ちを想像して解い
   ている"のに"はずれる。。客観的把握拒否。
  g)正解がとれたら思わず「当たった、当たった」といってし
   まう。
  h)設問になっている傍線部を、解く際に本文に読み戻らない。
  i)傍線部"あたり"だけ読み、なんとなく前後数行を読んで答
   を探そうとする。(傍線同一文の処理甘い)
                     などなど…
 4)速く解けない
  a)選択肢を絞る際に迷うことが多く、時間が不足してしまい、
   最後はあせって選んで間違えてしまう。
  b)選択肢を内容だけで見てしまい、構造に意識がいかない。
                     などなど…
 5)現古漢四問の時間配分が定まらず、評論か小説のどちらかを
  きちんと解く時間がとれないままわずかな時間で解いている。
  (最後の一問は残り五〜六分しかないこともある)
 6)国語自体は得意だし、評論は高得点がとれるが、小説で自分
  が自信をもって選んだ選択肢が誤答であることが意外に多く、
  しかも誤答であることに納得できない。模試でも解説に納得
  がいかず、あくまで自分の答の方が正しいと言い張りたくな
  ることもある。思い込みが強いと指摘されても納得しない。
 7)苦し紛れに(狭い意味での受験用)テクニックにはまってしま
  い調子を崩して以前にもまして正解がとれなくなった。
 などなど………
 ほんとうは評論も小説も本文のポイントが見抜けて、各選択肢
 のポイントが見抜けて、お互いの比較のうえでより近いものを
 選ぶことができればいいだけなんだけれど。そのためにあなた
 はどういう方法をもっている? 今の苦手な状態をニュートラ
 ルな状態にいちど戻して、パワーアップした状態に進むために
 どういう方法をとる? 出来に上下の波がある不安定な状態を
 高値安定にするにどうする? シンプルに本格の読解力を磨く
 メソッドが後押しするよ。<ワードマーキング読解>
 個別にコンサルティングして、あなたに合う<読解眼鏡?!>を
 調整する<ワードマーキング・ワンデイダイレクトコーチ>
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 本番で視力1.5ですっきり読解して満点ゲットだね。

春22 2007.04.05 現代文・小論文 今、やるべきことは

センター現代文は過去問イノチ。11月にはここ5年分の本試
問題を解いて実力の程を見定めたい。そこからもうひと磨き
してクリスマスを迎える。となると逆算して、読み方/解き
方、正しさ/速さということと、頭の調子、他の科目との
かねあいから現代文の過去問の易しめのものをぼつぼつ解き
はじめるのは早くても六月くらいでいいかな。
逆にいえば、そのころからは解き始められるくらいに、文字
力/語彙力、やさしめの文章への目の慣らしを積み重ねてお
きたい。
それまでにも模試があるって? 現代文に模試の点数を気に
することは無用というのはもう耳タコだよね。本番合格を目
指すんでしょ。途中の模試の点数は気にするとしても一つの
目安くらいに考え、勉強のペースメーカー・節目くらいにみ
て、気にしすぎないようにしておこう。
目慣らしはここ数年の大学入試過去問の評論(センターはあ
えて除く、苦手ならば高校入試の過去問を題材にしてもよい)
を二日に一題ずつ(問題は解かずに)本文を目に入れる。あ
えて「読む」とは言わない。目に入れる。眺める。それで結
構。でも大切。文章に目を慣らす。内容はまだつかめなくて
もよい。目を慣らす。文章に沿って、眺める感じで目を添わ
せる。やってみて。目が堅めの文章に慣れれば、あとは読解
メソッドのルール習得、そしてその使いこなしトレーニング
となればよい。文章を読むのが苦にならない人はもちろん読
解学習にはいってもよい。あるいは他の早めに始めるべき手
薄の教科の学習を先にまわしてもよし。要は文章読解は頭づ
くりができてからの方がいいし、それからで間に合うという
こと。
その点から小論文についていえば、本番試験の前倒しと課題
文型の採用増という傾向から、現代文学習とからめて文章の
要約練習を易しめのものからやり始めるのは一石ニ鳥三鳥の
効果があがって実にヨロシイということになる。200字、400
字の要約練習。これは実に意義深い。
題材は新聞の社説? No! コラム? No,No! 結果として
それら(のうちの要約の価値・甲斐のあるもの)が本番で出
題されることがあるにしても、練習課題として機械的にほぼ
毎日それをやるというのはススメラレナイ。なぜ? それは
(つづく)
ということにしておこうか。まさに常識のウソみたいなこと
だと常々思っているのでここでちょっと書いてみた。
じゃあ、何を題材にすべき? これも(つづく)
の中で?! 
他に[自分見直し]の「セルフチェックシート」は早い時期
からやっておきたい。そのための下調べや検討も、一旦作っ
てからのまとめなおしも小論文学習の基盤となる部分を作る
ことに値するから。
読むべき本はいくらでも情報があるだろうけれど、見ておき
たいテレビ番組なんていうのも触れておきたいな。
    えっ? これも(つづく)…か。
今後は、しっかりしたまとまりをもつ内容はメールマガジン
に掲載するか、サイト内に専用ページをつくって発信した方
がよいな、と思い始めたのも理由の一つ。もちろん指導教材
としてまとめて出すのが一番か。ブログは気軽にいつでもど
こからでも書けるよさがあるけれど、まとまり感に欠ける面
があるので、これからの濃い?! 内容に関しては、見出しは
ブログ、中身はメールマガジンかサイトというようにするの
がかえって親切だと感じている次第。目指すはより使いやす
い情報発信だから。
二十年前からの(途中数年のブランクはあるが)指導と研究
から伝えたいことがいっぱいだ。うむ、今日はひとまずここ
まで。

春23 2007.04.22 現代文・小論文の学習チェック GW前

受験学習の新年度が始まって少し経ちました。現代文や小論文の
学習の手ごたえはどうですか。
浪人生のことは少し前の記事に書きましたが、現役生のみんなは
少し疲れが出てるかもしれませんね。予定通りに春の講習会や保
習に臨み、やや戸惑いと緊張を感じながらも意気込んで新学期に
入り、少し様子が見えてきて気づいたらちょっと疲れを感じると
いうような状態かもしれません。学習に手ごたえを感じている人
もいれば、逆に不安を感じている人も多いだろうと思います。推
薦やAO入試を考えている人は本番もそう先のことではなく、準備
の過程ではいらだちや心配が先に立つことも出てくるでしょう。
マイナスの気持ちは意識して捨てるんでしたね。思い起さないよ
うにする。どうしよう、と悩むのではなく、避けたい結果に陥ら
ないように、今すべきことを継続して実行するのが一番の特効薬
です。これだけのことをやってきた、という確信がいざという時
のどれだけ大きな支えになることか。不安がるヒマがあったら、
自分で決めたすべきことを一つまた一つと実行していきましょう。
今日やった学習内容はメモしていくといいですよ。小さい手帳に。
本番までの間にはどんなに気持ちの強い人でも不安な思いにはな
ります。捨て去ろう、出すまいと思っても出ます。出さないよう
に意識してコントロールしても、やっぱり出ます。そんな時に、
手帳を開いてみるといいですよ。ああ、これだけのことを自分は
コツコツやってきた、見て実感できる、一目瞭然の状態でスター
トからこれまでの時の積み重ねを体感できる。これが、頭をもた
げた不安を一掃させる何よりの力になります。人から何をどれだ
け言われてもぬぐいされない不安が、自分の字やグラフで書かれ
た記録を見ることで自信に変わります。ポケットに入る手帳だと
本番の試験会場にも持っていけるからいいですよ。試験開始前の
時間もちらっとのぞき見ると効果てきめんです。
疲れても、少しは学習しましょう。続けることが大切です。取り
くみづらいことにコツコツ継続して取り組める力があるかどうか
を見るという目的も試験にはあります。入学試験も就職試験も資
格試験も、いずれもそうです。
しんどい時も続けて取り組むには原動力がいりますね。それが、
あなた自信の志望ということになります。こういう人間になりた
い、ああいう活動をやりたい、こんな分野に進みたい、こういう
職業につきたい、資格をとりたい。こんな人生を送りたい、あん
な力も伸ばしたい。自分がハッピーになれるように、家族もハッ
ピーになれるように、地域が社会が世界がハッピーになれるよう
に…
これは小論文の学習の最初の取り組みである(と私@とみながが
考えている)セルフチェック=自分見つめ直しから始めることが
できます。@とみなが流では自分への問いかけをマンダラート化
した「セルフチェックシート」を使ったりします。自分自身の気
づきを促してくれるアリガタいシートなんだけどね。
自分をある程度知り、身近な社会(=人の集まり、家族も部活の
クラブもクラスも学校も町内も国も地球も社会ですね)から知っ
ていき、その中でも当面の対象となる大学・短大・専門学校につ
いて知っていく。
志望学部・学科に関連する部分から、より広い社会問題・テーマ
へと関心が広がっていく。あるいは、社会的なテーマの一つにつ
いて(たとえば環境とか食育とか小論文の頻出テーマ)探す・探
る動きを始めてみることから自分自身の関心の対象→志望分野も
見えてきたり。志望が明確になることで深い学習が可能になる。
重要な点は、現在を知り、その現在を生んだ過去を探り、次に過
去と現在の延長線上にある未来・将来を考えてみること。思考・
判断と論述の深みと広がりの源泉だ。
社会と、それを基盤とした大学と自分を見つめ、それらの過去ー
現在ー将来を知り考えることは、[現代人の生き方]を考えるこ
とにつながり、すべての大学・学部・形式の小論文学習の基軸に
なります。何をどう書くか、という小論文の二大命題の「何」の
源泉です。
これらのことは、ただ黙って座っていても分かりませんから、調
べるというアクティブな行為が必要ですね。@とみながとしては
「調べる」より「探す・探る」という言い回しをします。ニュア
ンスを感じ取ってほしいものです。いざ始めてみると、いかに知
らないか、ということに気づかされることでしょう。ああ、そこ
でいきなりほうり投げないで。簡単なことはできても喜びは小さ
いもの。少し手間がかかったりすることの方が喜びは大きくなり
ますよ。動き出し回りだせば面白くなってくるんだし。
(小論文の学習と関連されるとすれば@とみなが流では「素材メ
 モ」シートを利用。これが小論文の仕込み作業のツールです)
始めなくては始まらない。続けなくては先に進まない。言い訳は
誰でもいつでもできること。でも時は待ってはくれない。継続は
力なり。うまいやり方や手っ取り早いやり方もあるけれど、それ
ばかり求めていては時間のムダにもなりかねない。このやり方で
できそうと思ったら、まず自分の目・手・足・頭を使ってやり始
めてみること。そして続けてみること。一週間やったら、一週間
前とは違う自分になっている。確実にそう。一週間では気づかな
いかもしれない。なら二週間、一ヶ月、三ヶ月と続けてみよう。
知らなかったことを知り、何を知らないかを知り、でもどうすれ
ば分かるようになるかが分かってくるはず。いい夏につながるぞ。
今も昔も、夏は受験の天王山。とても重要な期間。そのために今
を少しずつ充実させてみよう。しんどいのは他の受験生も同じ。
自分だけで閉じこもらず焦らず不安がらず、お兄さんやお姉さん、
オジサンやオバサン、先輩や先生、それにお父さんやお母さんに
不安や焦りをぶつけてみるのもいいよ。歴史は繰り返す。状況や
環境は変わっても、人間は人間。悩んで大きくなってきた先輩の
ことばが今のあなたに役に立つことは多いと思うよ。
方法論に完璧を求めてはいけない、と以前に書きました。問題集
も参考書も、自分に最適のもの、自分の志望校に最上のものがあ
るかのように考えて、目の前の参考書や問題集や教科書や授業を
ないがしろにして、もっともっと、と他のものを求めてしまう人
がいます。
完璧な方法論はないけれど、いろいろある中のその時の自分にあ
った方法論に取り組んで、あなた自身がそれを身につけていこう
と意志と意欲をもって継続していくことで、あなたにとって最上
の方法論になっていきます。極端にいえば、あなたが自分に合う
と信じられて、やってみたいという気をそそられて、実際にやり
始められる方法論・問題集・参考書であれば、どれでもそれぞれ
にあなたの力を伸ばしてくれるはずです。一冊やりあげれば次に
必要なものは見えてきます。勉強道具を探すことも勉強してるう
ちに入る、なんて甘え気分にならないように気をつけよう。この
時点で自分をなまけさせないように。道具は探すものじゃなく、
出会うもの。探すものじゃなく、使いこなすもの。その過程と結
果が大事。
世の中に、ダイエットと英会話レッスンと禁煙は、決定打がない
ようです。ものすごい種類の方法や道具があり、なおさらに増え
つづけています。誰にも合う最上で最高の完璧な方法というのは
ないようです。学習においても同じことがいえます。世の中に定
評のある参考書や問題集は山ほどありますが、今年のセンター試
験の点数をみても、みんなが願う点数をとれているわけではない。
方法論も身につけて生かさなければ宝の持ち腐れということもあ
るけれど。ぜひ本番で自分が使いこなせる力を身につけ磨いてほ
しいものです。
つけるのは力。磨くのも力。自分の力。自分自身の内面の力。何
か外に魔法の妙薬があるかのように錯覚せず、ピンときて相性が
よさそう、やってみたいと思った方法論や教材をまずやり始めて
一通り終わるまで続けてみること。どんなに薄い問題集一冊でも
最後までやり遂げることでかなり力を伸ばせるものです。
(この時期、現代文は、文字力と語彙力を合わせて毎日10分ずつ
細切れ時間に。高校入試や短大入試レベルの文章への"目慣らし"
も少しずつ。小論文はオススメのテレビ番組などもぼちぼちと。
気持ちも頭も体のリズムも、学習に向く態勢を徐々に整えていこ
う。現役生は連休で一息ついて元気を盛り返して連休明けからし
っかり学習していけるように、浪人生は徐々にテンションをあげ
ていって五月後半・六月頭からはガンガンいけるように。思考力
や判断力がキモになる小論文や現代文はどうしても本格学習は遅
めからになる。その分、春先・初夏は知識型の科目や内容の学習
で学習リズムをつけていくことにしよう)
まずやり始めよう。しんどい時も一息ついていいから続けよう。
何かヒカリをつかもう。ゴールデンウィークを前に、迷い少なく
取り組める学習態勢がとれそうかどうかは自分に問うてみよう。
ヒカリが先に見えそうに思えたら続けられる。続けられれば力は
つく。
やってみたけれど自分に合うものではなかった。そんな時はあら
ためて http://kokugo.cc/ なりを覗いてみてください。ひょっ
としたら<ワードマーキング読解>が役に立つかもしれないから。
おっと、新版の教材やコースについてはまだ載せてなかった……
(あら、そんなオチだったのか、って? 自慢のメソッドだから
 一応お知らせまで、ということでオユルシを)
つかめるよ。つかまなきゃ。まわりはあくまでサポーター。力を
つけるのも磨くのも自分の今の動き次第だから。おっと、眉間に
シワを寄せずに。スカウト・スマイル。しんどい時こそ微笑みを。
自分がしっかり動いてこそ、まわりのサポーターやコーチやツー
ルも生きてくる。数打ちゃ当たる、なんて考えは避けなければな
らないけれど、ある程度狙い定めて打ち続けることは必要、それ
でこそ獲物をしとめられる、っと。信じるものこそ救われる、も
また真実だし、ね。
始めよう。続けよう。磨こう。つかもう。そしてほんとに笑える
ようになろう。

春24 2007.05.01 現代文・小論文の学習 GWの谷間

五月になりました。ひと足先に大学・短大・専門学校に入学した
先輩たちも想定外の事態に戸惑って五月病になっている人も多い
かもしれません。
さて、世の中はゴールデンウィーク。でもちょっと考えただけで
も一昔二昔前のGWとはずいぶん感じが違うように思います。暮ら
し方や働き方、休み方など、時間の過ごし方がずいぶんと変わっ
てきているからでしょうか。長い連休=ゴールデンという価値の
発想自体、見直されていくのかもしれませんね。
さて、とはいえ本番までの時間の使い方が重要になってくる受験
学習において、現代文満点ゲットのために、文字力(漢字の書き
取り)と語彙力(意味を知って使える言葉の力)はすでに進めて
いる最中だと思いますが、別の視点からいえば、古文・漢文の力、
とくに古語や古典文法の学習なども理解と記憶の学習を進めてい
ってくださいね。学習期後半のスピードを磨いていく期間にじん
わりと効いてきます。国語四問80分の時間配分の問題です。現代
文は六月くらいからでもよいですから、いやがらずに進めておい
てくださいね。
記憶型の学習分野は、頭がまだ受験モードになりきれていなくて
も、あるいは、学習や生活の中で疲れていて、考えたり判断した
りという行為がしづらい期間・時間帯でもある程度機械的に進め
ることができます。細切れ時間の活用ということでいいですから、
「覚えやすく・忘れにくく・思い出しやすい」記憶を工夫してと
りくみ進めてくださいね。
  ※古語は語感から、古典文法、とくに助動詞は相互の関係か
   ら理解し、短文や短歌などとセットにしたり、現代語との
   類似や相違なども意識して学習すると、記憶しやすく読解
   にも活用できやすいと思います。
現代文の読解=論理的判断は、それらの学習で、あなたの頭が受
験モード高まってきてから身に付きやすくなります。年間・月間・
週間・日間スケジュールのメリハリを工夫して、さまざまな学習
内容や方法を工夫して本番で使いこなせる知識や方法論を身につ
けていきましょう。
トータルでの得点力アップのために、今があり、これからがあり、
本番がある。力がつけられる頭づくり、そのための気持ちづくり。
ゴールデンウィークがあなたの受験にとってもゴールデンウィー
クとなるように。
眉間にシワを寄せないで、苦しい時のスカウトスマイル。力がつ
いていると自分で思う期間は実はあまり伸びていない。力が伸び
ないとおもう期間こそ実は力が伸びている。そういうことも思い
うかべて、コツコツ継続して取り組む能力というものを、さまざ
まな分野・科目を通して試されるのが受験だという視点で、あま
り効率(少なく短く高く)を重視するのではなく、結果としての
力量アップのために適切(必要なことはきちんと行い、無駄はあ
る程度認めながらできるだけ少なくしていく)なスタイルで自分
の学習スタイルをつくっていってほしい。
他人がどこかから「実力・得点力」というものをあなたのもとに
運んできてプレゼントしてくれるわけではない。あなたが、多少
傷ついたりしながらも、あなた自身で大切なあるものに気づいて
築いていくもの。無味乾燥でも無意味でもなく、合格を勝ちえて
ふり返った時に、その価値(やり遂げて築いたものの大きさ)に
気づくものだと思う。
受験を経て、その後の人生に役立つバックボーンづくり。現代文
や小論文などまさにそのために有効な学習対象だ。しっかりとう
まく学習していってほしい。学習は時間数ではない、回数だ。効
率が大事なわけではない、効率重視では大切なものを身につけら
れずに終わってしまい、逆に非効率な時間の使い方だったという
ことになりかねない。長く学習すればいいというものではない、
必要なことをしっかりと学習できれば、その対象を明確化し、使
える方法論をもって学習できれば、意外と短期間でも力は伸ばせ
るものだ。春先の一ヶ月と秋の一ヶ月は価値が違う。本番前の一
ケ月とはなお違う。本番の二日間のための春であり夏であり秋で
あり冬だ。メリハリつけてやってみよう。これまでの学習で疲れ
が出ていたらちょっと一休みもいれて、倦まず弛まず(うまずた
ゆまず)緩急(かんきゅう)つけて自分の学習を続けていってほ
しい。(途中勉強が手につかなくなる時期もあるから、やれる時
にはやっておくというのも大事) 頭と心づくりのもとには体づ
くりもあるよ。風邪や歯痛に悩まされたり時間ととられたりしな
いように、また、集中力キープのためにも体調や体力は重要。と
なれば暴飲暴食がダメなのはもちろんだけれど、朝食を欠かさず
とったり夜食を食べすぎたりしないことなども自分で気をつけて
いこう。自分のために自分がしっかりとやる。そのために周りの
サポートを受ける。そして関わるみんなで一緒にハッピーになる。
春の笑顔がとびきりの笑顔になるように。
  ※@とみながも、しっかりやっていくために法人化の手続き
   も終了しあとは登記の完了を待つばかり。少し手間をとら
   れたけれどもこれも次に進む必要なステップかと。多少情
   報発信が手薄になったきらいもあるけれど、また通常モー
   ドでやっていこう。なんといっても現代文・小論文学習の
   本格の時期がまもなくスタートするのだから、ね。
   ボン・ボワイヤージュ。ともによき船出を果たそう。目指
   す地に向けて。

春25 2007.05.02 現代文と小論文 文章への目慣らしは

文章に今の時点でどのくらい目が慣れているか。
無理なく自分の現状に合わせて、高校入試問題の論説文でも、
短大入試の評論でも、私大それぞれの評論でも、小論文の課
題文でもどれでもよいから、目を慣らしておきたい。(小説
は不要)
とくに小論文を受験する予定がある場合は、現代文の縦書き
の文章だけではなく、小論文の横書きの文章にも慣れておこ
う。
慣れは期間ではない。回数だ。一回十五分程度でよいから、
中身を理解しようということでなくて今はよいから、とにか
く目を文章〜文字の集合体に慣れさせていこう。縦書きはよ
くても横書きだととたんに読みづらく感じる人も多い。両方
という人も多いが。
十五分程度、印刷された文章を続けて目で追っていけること
に抵抗感をなくしておこう。二十分、二十五分と延ばしてい
ければなおよいが、焦らず少しずつステップアップしよう。
マーキングはまだまだ後で。五月中旬過ぎまでには、同じよ
うな読解のスタートラインに立っておいてほしいから。抵抗
なく文字を目で追えるようになっていれば、マーキングの導
入はスムーズになる。
注意点としては、一字一字・一語一語読むのではなく、漫画
のフキだしを読む→見るときのように、ある程度のかたまり
感で<眺める>ようにすること。(できれば一行四十字程度
の文章の場合なら、行の上半分×3行→下半分×3行くらいの感
覚をめざして)
もう一つは一音一音(頭の中で声に出して〜イッテルコト分
カルヨネ)読むのではなく、目をすべらせて<また出た語>
を<目に入れていく>こと。二三度出た語をまた出てこない
かと探してはダメ。他の<また出た>語を見逃してしまう。
目をすべらせていく中で、<また出た!>と頭のはしっこで
も反応できればよい。<また出た>語はまったく同一の見か
けの語(繰り返し)とばかりは限らない。言い換えが言い換
えと判断できるかどうか、これは読解の第一ゲート。だんだ
んと慣れてくるし、ここには語彙力やある種の接続語などの
言い回しももからんでくるので、最初から完全にはできない
けれども、論理的文章の読解にはとても重要なことだという
ことは頭のスミにでもおいておいてほしい。
読解は得意だという人も、だまされたつもりでこの準備段階
を経ておこう。変なクセがあるために、得点に波があったり
慢性的に時間不足を嘆く受験生は多い。五月中旬すぎまでに
できるだけ変なクセ・自己流のフォームはまっさらにしてお
こう。
この時点では文章の内容はあまり気にする必要はない。あと
でどんどん分かってくるから、今はスタートラインによりよ
い(ニュートラルな)状態で立つことに力点をおこう。
小論文で模範的な文章を書き写す練習をする人(学校)もあ
るようだ。これはもう少しあとでよい。わけも分からず書き
写しても意味は薄い。論理的文章の構造・構成を知った上で
範文模写をすれば、文章表現の論理というものが手にとるよ
うに見えてきて、自分で文章を書く上でも学習効果は倍増だ
から。
当然、要約も徒手空拳(としゅくうけん)というか、方法論
をもたずにがむしゃらに「自分で重要だと思う内容」をとり
だそうとしては無理が多い。方法論を知ってとりくもう。そ
れでこそ短期間での上達が見込め、スムーズに次の(論述な
どの)段階に進める。現代文と小論文がリンクして、相乗効
果をもって学習がはかどるし深まる。
現在、小論文の画期的なツール(ソフト?)を開発中。@と
みなが流の小論文メソッド<とみながのハイブリッド小論文>
の中核となるメモソフトの第一弾だ。つくりながら手ごたえ
十分。これを使った小論文コミュニティーサイトを作ろうか
と構想は広がっている。現代文と小論文の中核となる《論理》
というものが理解しやすく、かつ、自分自身で組み立てやす
くなること間違いなし?! 小論文教材として販売予定か?!
(未完のため未定)
今日のワンポイントアドバイスはここまで。ワンポイントア
ドバイスはブログで、ある程度まとまった内容はメールマガ
ジンで、系統だったものはサイト〜教材へ。もう少し時間の
余裕ができたら、現代文と別に小論文の場を設けて分かりや
すくする予定。ではでは、また。
(※サイトリニューアルはまだもう少ししてからになります)
 ※ワードマーキング読解は、小手先のテクニックではない
  ので誤解ありませんよう。やっていけばすぐ分かること
  ですが、今回の記事で思い違いしちゃう人がいるとよく
  ないので念のため。良質の論理は"見えてくる"ものなの
  です。それで後で解くために"見えた"ポイントはマーク
  をしておこうというわけ。で、そのポイントは書き手が
  変わろうが読み手が変わろうが、論理的文章という枠や
  文学的文章という枠にはまるものならば共通する項目が
  存在する、っと。個別具体的な内容を理解しているかど
  うかよりも、大きく論理的な判断力をどれほど持ちえて
  いるか、が問われるのが現代文読解であるという点は肝
  に銘じて見失わずに学習を続けてほしい。

春26 2007.05.04 小論文+現代文 論理的発想のスタートはこれ

現代文において、評論は読みも解きも論理的であることが重要で
あるのはもちろんだが、小説も解きにおいては論理がポイントと
なる。本文を心情・性格の直接・間接表現のカタログととらえ、
用意され仕込まれた選択肢というリストとの比較→照合→検証を
論理的におこなうことで正解を見抜いていくわけだ。
読むことが中心の現代文に対して、書くことが中心の小論文とと
らえがちだが、実は書くためのトレーニングのはじまりとしても、
また、現実の出題パターンの主流が課題文提示型という点からも
小論文学習の重要な部分を読むことが占めている。言葉を使った
論理展開が重要という点で、小論文と現代文は表裏一体・密接不
可分の関係にある。言い方を換えれば、小論文の学習のためには
現代文が大いに役に立ち、現代文の得点力アップ(それがマーク
シートのみのセンター現代文であっても)のためにも小論文はた
いへん大きな役割を果たすといえる。
近年の入試状況の傾向からいっても、多くの受験生にとって小論
文は避けて通るものではなく、積極的に活用する時代になってい
るといえる。志望校を決定・変更する段階になってあわてずに済
むように、そうでない場合でもより得点力・合格力をアップさせ
るために、小論文の学習をこの時期から(推薦、AOでは高校二年
後半からは始めておきたいほどだ)現代文の読解トレーニングに
先んじて始めておきたい。
さらに小論文では、その性質上、考える力が重要となる。理解→
記憶→反復練習による解答出しという一般教科と比較して、より
強く論理的判断力・思考力が試されているという点に独自性が認
められる。
用語もある程度知り、自分や大学、社会の身近な問題から広範な
問題も知っていくのに加えて、それらの素材を使って自分で論理
を組み立てていく小論文はある意味クリエイティブな能力を必要
とされる科目だといえる。
クリエイティブな小論文の学習ことはじめとしてオススメしたい
のは<定義づけ>ゲームだ。
ゲームといっても頭の体操とでもいうほどの意味だ。「○○とは
■■■である」。これが定義づけの文だ。<〜とは>を使って、
○○=■■■というように題目となる語とその説明表現をつなぐ
ことで定義が成り立つ。定義は現代文(評論)でも小論文でも重
要な論理の第一歩となる。
複数の意味をもつ語やあいまいにとらえがちな語、意味の分かり
づらい語に対して、「○○とは■■■である」とはじめの段階で
定義づけすることによって、それに対する価値判断(是非)とし
ての主張やその理由などを軸とする推進力そのものとしての論理
を展開していくことが可能となるわけだ。
だらだらと書いてしまったが、要は小論文の「何をどう書くか」
という二大学習ポイントの前者の部分として、さまざまな語を定
義づけしてみよう。バスや電車の待ち時間でもよい、理解+記憶
学習の合間でもいい、歩きながらでも風呂に入りながらでもでき
る。「○○とは■■■である」づくり。この定義づけの習慣をつ
けよう。
○○にあてはめる語は、慣れてくればテーマ型小論文の過去問や
知識も必要とする過去問の話題について行なう。ただしこの時期
はベースとなる一般的な単語から始めていけばいいだろう。
 「生きるとは」
 「受験とは」
 「友人とは」
 「自分とは」
 「心とは」
 「道とは」
 「自由とは」
 「ことばとは」
 「コミュニケーションとは」
 「食とは」
 「文化とは」
 「教育とは」
 「科学技術とは」
 「情報化社会とは」
 「高齢化社会とは」
 「健康とは」
 「生命とは」  etc.
意識して仕入れた知識というものをまだもたなくても構わない。
これまでの人生の上での体験や見聞もひきだしに、自分自身の頭
の力を頼りに、まずは何も見ず聞かず調べずに、ことばにしてみ
よう。短く的を射た表現をひねり出してみよう。うんうんとうな
りながら、独力で定義づけをしていってみよう。乱雑に片っ端か
ら自分のことばをメモ用紙に書き連ねていきながら、見返したり
書き加えたり、それらから発展して連想を広げたりしながら、よ
り端的(たんてき)な語句にしていこう。最後は清書して現時点
での自分の定義としてまとめよう。あなたの立ち位置が見えてく
る。見えればそこから<探し・探り・見つめ直す>作業を続けて
磨きあげることができる。これからの三ヶ月〜半年でどれほど深
みや広がりをもってくるか楽しみとなっていくわけだが、そのス
タートをきろう。濫觴(らんしょう)。大河もまずは一滴から始
まる。論理的文章の最初のポイントとなる<定義>づけ。生かし
て実りある受験学習を進めていこう。
さて、「生きる」とは。あなたの定義は? 
   ※ちなみに@とみなが流では「生きるとは自己表現だ」と
    定義づけよう。「自己表現とは?」 「自己とは?」
    「表現とは?」 おっと数珠(じゅず)つなぎに次へ次
    へと玉がころがり始める…
   ※前述のプロセスを経て自分なりの定義を一旦まとめてか
    ら、はじめて辞書や本やネット検索などにあたってみよ
    う。頭を言葉を軸にした論理でつめていく作業だから、
    自分で考えずにちょっと調べただけで考えたつもりにな
    るのでは百害あって一利なし。やらない方がましなくら
    いだ。出ないと思ってからひねり出すのが最初は大切。
    はじめはうすい内容でもかまわない。だんだんと深めて
    肉付けしていければいいわけだから。そのためには自分
    で自分の頭や心の中からひねし出してくることが重要だ。
Enjoy Logical Thinking with Sensitivity! 
And You`ll find yourself!

春27 2007.05.10 現代文+小論文の学習 GW明け

ゴールディンウィークも明けて数日経ち、気持ちも行動も通常
モードに戻ってきたあたりでしょうか。
リフレッシュできた人も、一段と張りきって過ごした人も、こ
れから真夏に向けてのスタートをきりましょう。
センター国語全体の中では、古文の知識(古語・古典文法・古
文常識など)面、漢文の知識面、現代文の知識面(漢字の書き
取り、語彙力増強)、現代文の文章への目慣らしあたりが少し
ずつ身に付き始めているとグッドです。
また、小論文では、前回挙げた「定義づけ」、以前に書いたセ
ルフチェック(これについては具体的な項目を次回の記事とし
て挙げる予定です)トレーニングが少しずつ進んでいればグッ
ドです。
まだ身に付いている自覚は薄いかもしれませんが、この時期に
継続して学習を重ねることが重要です。学習内容の受け入れ態
勢ができかけてきたころだろうと思います。以前に学習の習熟
度曲線のことを書きましたが、必要であれば読み直してみてく
ださい。
一定時間"ある程度"集中して一つの作業に取り組むということ
が苦手な受験生が年々増えているようです。これら知識面の学
習ではそういう面が強化できるという点が実はかなり重要です。
これから本格化していく学習をほんとうに自分のものとして生
かしていけるようになるかどうかという点において、知識の理
解と記憶も重要ですが、派手さこそないものの、必要な場合は
腰をすえてしっかりと取り組む姿勢づくりがたいへん有効とな
るわけです。
手っ取り早いことがらを好み、楽ですぐできるようになること
を求めがちな時代でもあります。そんなときこそ「急がば回れ」。
速く楽にできるようになるために、すぐできる楽な方法から始
めるのは多くの場合間違いだろうと思います。それでできるこ
とのレベルはあまり高くない。そのうえに他の人と力の区別が
つけられない。賢明であるならば、結果として速く楽にうまく
できて楽しくできるようになるために、ムダやムリは避けると
しても、必要な手順を追って手間をかけて続けて、自分自身の
内なる能力を磨くことがポイントといえます。一見回り道に見
えることが、実は少し経って全体の流れを見てみると、効率的
で楽で継続性も応用もある効果的な方法だったということに気
づいて満足感も高まることでしょう。そしてその方法論は別の
面にも生かしていけるはずです。あなた自身の内面的な能力自
体がレベルアップしているわけですから。真なる一事は万事に
通じるといえるでしょう。
現代文(評論と小説、それぞれの正しい読み方・正しい解き方、
速い読み方・速い解き方)と小論文(考え方、読み方と書き方、
事前準備編と現場実戦編、そのトレーニング編)において、軸
となる<ワードマーキング読解>は、「急がば回れツール」、
「一事が万事ツール」といえるかもしれません。習得レベルに
おいては「自転車ツール」ですが。(Macに似ている…)
みなさんの学習姿勢とテンションが高まってきたようなら、そ
ろそろと<ワードマーキング読解>の通信指導も始めるとしま
しょうか。「マーキング」の<通信添削>で読解力を磨けるっ
て面白いでしょう? 現代文でいえば本文の正しい読み方から、
小論文でいえば課題文の要約から、読解脳を磨きます。ジムで
筋肉質の身体に変わるように、エステで美しい顏や身体に変わ
るように、センター現代文+受験小論文攻略ゼミで、読解脳を
変えましょう。必要なものは理論と使える道具と的確なコーチ
です。おっと、あなた自身のやる気と最初のうちの根気も、か。
いよいよ本格の読みのトレーニング開始間近です。小論文の書
き方・考え方も少しずつ身につけていきましょう。3種のメモ
づくりがポイントとなります。<ワードマーキング読解+α>

春28 2007.05.16 現代文(評論):浮かび上がらせる読み 削り落とす読み

一字一字、一文一文を読むな、一気にポイントをつかめ、という
書き方には抵抗を覚えた方も多かったようだ。徐々にでも理解が
進めばよいと思う。正しくポイントをつかむのにじっくりと時間
をかけた読みは評論読解においては不要なのだから。
いま現在自分が本文を読むのに時間がかかっているし、ポイント
を一気につかめないから、そのような読み方ができるはずもない
し、正しい読み方であるはずもないと考えているとすれば、それ
は単なる思い込みにすぎないと言い添えよう。出題者側・大学
(入試センター)側としては、読みのプロとしてのご自分たち、
そうしてその研究仲間となるべき受験生たちに要求する読みのレ
ベルは高い。
その証拠に現代文読解とある種通じる大学受験小論文の課題文型
の問題(要約を必要とされるもの)を少しでも見てみるとよい。
現代文の問題ほど細かい読みは必要とはならないにしても、その
量と深さを試験時間と照らし合わせればかなりのスピードが必要
とされていることが一目瞭然だろう。
ここでいうスピードは全文・全文字を同じように素早く読んでい
くということではない。それでは理解も不十分となる。メリハリ
・緩急をつけ、重要な段落・メインの箇所はしっかりと読み、そ
れを引き立てる役割のサブの段落・箇所はさらっと読み流す・読
み飛ばすことでトータルのスピードを上げるということを意味す
る。
重要ポイントを浮かび上がらせる読み、あるいはサブの要素や構
成の箇所を削り落としていく読み、それを実際の試験会場でプレ
ッシャーの中でも的確かつ素早く行なうメソッドとしての<ワー
ドマーキング読解>の基本姿勢を昨日発行のメールマガジンでは
書いてみた。
間違った"常識"にとらわれず、客観的状況で必要とされている力
の程度を知って、それを現実に自分がもてるようになるために何
をどう学習すればよいのか、賢明な判断で進めていってほしい。
メソッドは一つではないと思う。自分が合う方法論を学習して必
要な質と量のトレーニングを積んでほしい。現代文も小論文も、
点数を伸ばす余地が多くあることだろう。メソッドの一つとして
の<ワードマーキング読解>よし、他のメソッドがあればまたそ
れもよし。相性も含めて、自分の状況・環境・志望に合う学習で
ぜひ合格する得点力を身につけてほしいと願うばかりだ。
自分の頭の力、目の力、それらをサポートする手の働きを信じて
みるといい。きっと応えてくれるだろうから。